小野薬品工業とマルハニチロ、健食分野で協業

 小野薬品工業㈱(大阪市中央区)は2月24日、健康食品分野でマルハニチロと協業することを明らかにした。BtoC事業への進出は同社初。今後、両社の知見や事業ノウハウを有効活用することで、食品と医薬品の間に位置する予防・未病分野を開拓し、エビデンスに基づく機能性脂質製品の商品開発に共同で取り組んでいく。

 

 協業の背景として、1974年に医薬品の生理活性脂質プロスタグランジンを世界で初めて上市した同社と、DHA・EPAなど水産物由来の機能性素材に実績を持つマルハニチロは、ともに機能性脂質の展開で方向性が一致。マルハニチロでは、新たな未利用資源の活用としてイクラオイル由来のDHA・EPA抽出に成功。約4割をリン脂質が占め、吸収性が高い点などを特長とする。

 

 今回の発表に先立ち、2019年にマルハニチロよりイクラオイル由来DHA・EPAの提供を受けた同社は、機能性脂質製品の開発に成功し、2つの臨床試験で有用性を確認。サプリメント事業発足に向けて動き出すことについて、取締役専務執行役員/経営戦略本部長の辻中聡浩氏は、「今後、医療分野とともに、予防としての食品分野の役割も大きくなる。医薬品研究で培った脂質研究の知見を活用し、現代人に不足しがちな脂質を効率よく補える健康食品を世の中に出していくことで、健康食品事業を大きな柱にしたい」と語った。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1736号(2022.3.16)で
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