【飲食店インタビュー】 ㈱リンガーハット・商品開発チーム主任 三溝綾子氏
㈱リンガーハットは、長崎ちゃんぽん専門店を全国約600店で展開。厚労省が提唱する1日の野菜摂取量を十分に摂取できる『野菜たっぷりちゃんぽん』や低糖質麺の導入など、健康と美味しさを両立するメニュー開発に注力している。商品開発チームの三溝綾子氏に話を聞いた。
──1日の野菜摂取目標量を1皿でカバー
「長崎ちゃんぽん」に使用する野菜は2009年に全て国産に切り替えました。当社名誉会長が当時JF(日本フードサービス協会)会長として全国の農地見学会に訪れた際に、国産野菜の美味しさや鮮度に触れたことがきっかけです。従来の外国産野菜は輸入の都合上、ブランチング処理や熱を加えた冷凍品を使用していました。国産に切り替えたことにより、国内農業生産の向上や、野菜の美味しさ、鮮度向上につなげることができました。
国産野菜の切り替えにあたっては当時全国約400店舗程度を運営していたため、安定供給の課題がありました。解決策は新たな産地探しはもとより、旬のタイミングごと産地を調整するリレー方式の導入、国産の少ない野菜については農家さんへ依頼し新たに栽培するなどの取り組みを行いました。店頭での安定供給の目途がついたのは約1年後で、フラッグシップ商品として開発したメニューが『野菜たっぷりちゃんぽん』です。この商品は厚労省が提唱する健康づくりの指標「健康日本21で定めた野菜摂取量の目標値350gを1皿で摂取できるのが特徴です。さらに、健康診断の数値が気になる人に向け、ホームページには消費カロリーも表示しています。
── 健康テーマの商品開発、低糖質麺も
健康志向の高まりや顧客の要望を受け、糖質30%カットできる“低糖質麺”を2019年から提供しています。特徴は低糖質麺用に開発したミックス粉を使用していることにあります。食物繊維量は普通麺の8倍で、おもな利用層は40~60代男性となっています。つづく
詳しくは健康産業新聞1728号(2021.11.17)で
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