【海外情報】 サプリ消費大国 成長続く、免疫・ビタミン需要定着

 英国の調査会社ユーロモニターインターナショナルによると、2020年度における世界のビタミン・栄養補助食品の売上は1,156億ドルとなり昨年比5.6%増となった。国別に見ていくと、多い順にアメリカが337億ドル(昨年比10.9%増)、中国が250億ドル(5.5%増)、日本が114億ドル(1.8%増)となった。2020年はパンデミックの影響を受け、世界各国でビタミンの消費量を増やして防御力を高めようとする消費者の動きがみられた。とくにビタミンC、Dの消費は市場成長に貢献した。
 

 2020年とくに世界で急成長した上位3ヵ国はブラジル(21.9%増)、ポルトガル(19.8%増)、オランダ(16.9%増)。ブラジルではパンデミックが始まったあとの2020年3〜4月にビタミン類の販売が急拡大した。ポルトガルでは3月にロックダウンが行われた際にビタミン類の販売が急増。当時ポルトガルでは感染はそれほど広がっていなかったが隣国のスペインはじめ他のヨーロッパ諸国が危機的な状況となっていたため、ポルトガルの消費者は新型コロナの重大な発生に備えてビタミン類の備蓄と摂取をさかんに行った。バランスのとれた栄養についてWEBやメディアで盛んに情報発信が行われたことで、売上がさらに増加したとユーロモニターは分析している。オランダではエキナセアや高麗人参が免疫に役立つと多くの消費者が信じ、人気が非常に高まった。この傾向はウイルスが制御されているかどうかに関係なく2021年まで続くと予想している。つづく

 

 

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