【話題追跡】 海外セレブ注目の若返りサプリ「NMN」、国内での食品利用に期待高まる

 厚生労働省は昨秋、食薬区分の一部改正について意見募集を開始し、非医薬品リストとして抗老化作用を持つNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を新規候補に挙げた。

 NMNは、母乳や枝豆、ブロッコリー、アボカド、トマトなどに含まれる物質。体内での合成については、食品中に含まれるビタミンB3(ニコチンアミド)を材料につくられる。またNMNはニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の前駆体。最近の研究で、NADは長寿遺伝子群(サーチュイン)を活性化することが確認されている。

 アメリカや中国では既に、「若返りサプリメント」と称され、セレブが好んで利用しているという。日本では、実業家の堀江貴文氏がラジオ番組で愛用しているとの発言もあり、話題に。

 国内状況では昨年5月、帝人のグループ会社NOMONがNMN配合サプリメント『ナダルタス®』を上市。1粒あたり125mgのNMNを配合し、原料から最終製品まで日本国内で一貫製造したという。1ヵ月分で15万円という価格設定もあり、業界を驚かせた。このほか、新興和製薬の『NMN PURE』シリーズや、ノルデステの『NMN Sirtuin』など、ネット通販で注目が集まっている。

 食品利用への期待が高まる一方で、ネックになっているのが原料価格。高額原料として知られるが、なかにはキロ当たり100万円近くするものもあるという。また、品質面、安全面での懸念も。原料の多くは海外産であり、輸入品のなかには製造工程が不明瞭な原料があることを不安視する声もある。つづく

 


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