特集【ウコン】 市場規模300億円を堅持
14億本に迫る累計販売実績を有する『ウコンの力』ブランドを展開するハウスウェルネスフーズでは、清涼飲料カテゴリーで高いシェアをキープ。今年9月には、“シリーズ史上最強の1本”として、『ウコンの力 超MAX』を投入するなど、年末年始のハイシーズンに向けて、積極攻勢をかける。「ユーザーの皆様にブランドをもっと身近に感じてもらいたい」との方針を打ち出しており、“親しみやすさ”“ポジティブな飲用”などをテーマに、新規・休眠ユーザーの掘り起しを図る。ウコンの機能性解明を通して、新たな領域へのアプローチも進めていく。
『ヘパリーゼ』ブランドで猛追するゼリア新薬工業では、医薬品を含む同シリーズの売上高が131億円8,400万円(前年比2.7%増)に。食品・清涼飲料を中心としたCVSでの売上が71億(前年比4.5%増)、医薬品を中心としたDgSは60億円を計上している。昨年4 月に上市した『ヘパリーゼW プレミアム極』など、高価格帯商品のリピートは高いという。「CVSで低価格帯から高価格帯へと購入者のシフトがある」と分析する。
これら2強に続き、サントリー食品インターナショナル、日本コカ・コーラ、キリンビバレッジ、佐藤製薬などが相次いで市場参入を果たしている。その潮流は依然続いており、昨年には興和が“飲み会を科学する”をコンセプトに『カンゾコーワ』を投入。今春には、大正製薬が『リポビタンアルコベール』で市場参入した。
「CVSにおける肝機能・二日酔い対策ドリンクのフェイスは限られており、大手企業でも後発組の棚落は激しい」との声もあるが、大手参入は絶えない。ドリンク分野における新製品開発は、複合素材、吸収性など、+αによる高付加価値化が強く求められている。乳酸菌を配合し、認知度の高い「リポビタン」ブランドでの製品化、これからのウコンドリンク開発のカタチがここにある。
9月に開催された「ダイエット&ビューティーフェア」で講演した三井情報・ソリューションナレッジセンターの丸山智規氏は、AI「Black Swan」が予想する来年の注目素材としてウコンをあげた。米国では抗炎症商品がトレンドとして形成されていることを指摘。なかでもウコンは、25~34歳の女性に支持され、一口で摂取できる“ウェルネスショット”として今後さらに普及する可能性が高いとした。また、米国植物評議会が9月に発表した「2018年米国ハーブサプリメント市場」では、主要小売店チャネルで、ウコンが売れ筋3位にランクイン。前年比30.5%増と急伸したことを報告するなど、米国では抗炎症素材・ウコンがトレンドに。
実際、ウコンの主要成分・クルクミンは、本場インドでは「天然のステロイド」としても評価されており、米国では、ジョイントサポート、美容・アンチエイジングサプリが数多く流通している。日本市場でも抗炎症素材としての評価が進み、美容ではコラーゲン、関節ではMSMとのコラボ商品の開発を進めているブランドオーナーもある。つづく
詳しくは健康産業新聞第1679号(2019.11.6)で
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