【インタビュー】 消費者庁 食品表示企画課長 五十嵐麻衣子氏

■機能性表示食品、公正競争規約に期待

 消費者庁の食品表示企画課長に8月1日付で五十嵐麻衣子氏が就任した。2,200品を超える中で業界団体による公正競争規約づくりが持ち上がった機能性表示食品制度を中心に話を聞いた。

 ――規制改革実施計画で機能性表示食品制度の運用改善策が盛り込まれた

 五十嵐 事後チェックガイドラインは今まさにステークホルダーから意見を伺っているところ。アカデミアや業界団体、消費者団体などから話を聞いていて、今年度内にガイドラインを作って公表する。表示対策課とも連携して検討している。

 ――業界団体による機能性表示食品とサプリメントの公正競争規約づくりも動き出した

 五十嵐 公正競争規約の策定は喜ばしいことだと思っている。事業者に対する消費者の信頼性を高めるだけではなく、業界全体の信頼性、クレディビリティに関わってくると思うので、これができるということは素晴らしいこと。ただ公正競争規約は参加している者しか適用されないので、できる限り業界一丸となって、たくさんの事業者が参加できるような形で進めて頂きたい。この業界の地位・信頼性の向上につながるため、期待している。なお、公正競争規約の策定は表示対策課が主管課として対応する。食品表示企画課は食品表示基準と整合が取れているかという観点から、表示対策課と連携しながらかかわっていく。

 ――機能性表示食品のステージに上がれない健康食品がある

 五十嵐 機能性表示食品の届出等については、ガイドライン等で一定のルールを定めているので、そのルールを満たした形で届出されれば受理されることとなる。届出資料の作成に当たって確認されたい事項がある場合には、食品表示企画課まで照会されたい。

 ――業界への要望・メッセージを

 五十嵐 消費者庁では、引き続き機能性表示食品をはじめとする保健機能食品が、消費者自らの健康の維持・増進に役立てる上での一助となるように、適切な運用に取り組んでいく。業界には、消費者の誤解を招かないような適切な情報提供や、消費者の信頼を確保するための自主的な取り組み、公正競争規約もそうだと思うが、それを続けていっていただきたいと思っている。つづく

 


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