抗酸化能高い食事、死亡リスク低下

 抗酸化能が高い食事をしている人は死亡リスクが低いことが、国立がん研究センターが9月11日に発表した多目的コホート研究の結果でわかった。食事由来の抗酸化能と死亡との関連を調べたアジア初の研究になるという。

 40~60代男女約9万を追跡調査。食事調査票アンケート結果を用いて、抗酸化能の指標である鉄還元抗酸化能(FRAP法)と酸素ラジカル吸収能(ORAC法)を算出し、その後の死亡リスクとの関連を検討した。

 その結果、食事由来の抗酸化能が高いほど死亡リスクが低下。抗酸化能値が最も高いグループでは、最も低いグループと比べて、総死亡リスクがFRAP法で15%、ORAC法で16%低下していた。死因別では、循環器疾患死亡、心疾患死亡、脳血管疾患死亡との間で、統計学的に有意なリスク低下が認められた。一方、がん死亡との関連は見られなかったとしている。

 今回の結果について、野菜・果物・緑茶など、抗酸化能が高い食品を日常的に摂取することは「健康寿命の延伸につながるかもしれない」としている。


詳しくは健康産業速報第2363号(2019.9.13)で
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