CBDで業界横断勉強会、「ルール順守しエビデンス蓄積を」

 Asabis㈱(東京都渋谷区)等が中心となり、全国大麻商工業協議会等9団体、検査機関、企業などが参加した「CBD・ヘンプ業界横断勉強会兼懇親会」が3月25日に、DMM本社で開催された。昨年12月の「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」施行以来、初の業界団体が集う勉強会となり、メーカー、医師、栽培者、研究者、CBD利用者らの活発な議論が行われた。勉強会は3部構成で開催。第1部の栽培関連では、三重県などで進められている産業用大麻の栽培状況が紹介された。また、自身の子供が難治性てんかんで、CBDを利用している現状を語る参加者もいた。研究者からは、「栽培者免許の緩和により、栽培する人が増える一方、加工者も許可制であることから、加工事業者がまだまだ少ない。製品化などの出口戦略を整えていくべき」との提案があった。

 

 第2部のCBD事業関連では、メーカーや医師、薬剤師が登壇し、法改正がもたらす影響を議論。大手企業がCBD産業に参入しようとしているポジティブな面がある一方、ブロードスペクトラムが使えなくなることで困る患者が大勢いる点などが取り上げられた。一方、「日本は、他国に比べTHCの残留限度値が最も厳しいが、基準に沿った原料・製品開発ができる高い技術力があるため、アジア市場へ進出できる」との指摘もあった。第3部の検査・認証・医療関連では、「日本国内でTHCの検査ができるようになり、厚生労働省のHP上でも検査機関を公開しているが、認可制ではないため、検査依頼は自己責任で行う必要がある」との課題も挙げられた。また、一定条件を満たした機関による国内団体が設立され、現在、米国の検査機関団体と連携を進めていることを紹介。このほか、基準値を超える製品が出た場合、PL保険などの体制作りについて言及があった。つづく

 

 

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