特集【注目のアイケア素材】 予防ニーズの高まりと機能性研究で市場拡大

 高齢化とデジタル化によりアイケアのニーズが高まっている。日本眼科啓発会議が昨年、40〜80代男女1万2,491人を対象に実施した目の健康に関する意識調査では、「体の不自由を感じていますか」の質問で、「目(視覚)に関すること」が2番目に多かった。目の悩みについては、「老視」が最も多く、「目が疲れやすい」「視力が低下する」が続く。同会議では、40歳以降へのアイフレイルの予防を推奨している。また、日本眼科学会によると、中高年の失明原因のトップは「緑内障」。次いで、「糖尿病網膜症」「網膜色素変性」「加齢黄斑変性」と続く。同学会では、「網膜色素変性」以外は、予防できるとしながら、これらの疾病は、痛みなどの自覚症状がない故、日頃からのケアを必要としている。

 

 目の健康課題が広がる中、アイケア市場も活気を帯びている。健康食品業界を見ると、アイケアサプリメント、機能性表示食品の開発が活発だ。主な成分は、ブルーベリーのほか、ルテイン、アスタキサンチン、プロアントシアニジンなどが利用されている。アイケア分野の機能性表示食品は、24年2月時点で490品だった届出受理数が今年2月には516品と、年々増加傾向になっている。ヘルスクレームは「眼精疲労」が最も多く、「目のピント調節」「光の刺激」と続く。また、目は脳機能との相関性も強く、ルテインの「記憶力」「注意力」とアイケア機能と合わせたWヘルスクレーム製品も増えている。機能性関与成分では、ルテインが91件と最も多く、次いでアスタキサンチンの64件、クロセチンと続く。

 

 アイケアサプリは、通販やドラッグストアの定番商品になっている。ファンケルが販売する『えんきん』は、アスタキサンチン、ルテインを配合する業界を代表するサプリメント。2015年発売以来、8年連続売上トップを維持している。ロート製薬「V 5 」シリーズは、ルテインを高含有しており、「くっきり見る力をサポートする」表示内容で好調な売れ行きを維持している。メニコンは、『めにサプリ クロセチン』の売上げが前年比で堅調に推移している。網膜剥離や緑内障治療で定評のある井上眼科医院近くの調剤薬局では、アイケアサプリが月100万円以上売れているという。眼科医が紹介するほか、患者自らが目の健康を考えて目薬などの処方箋薬と併用して購入するケースが多いという。同店では『カシス- i』『サンテグラジェノックス』などが人気だという。

 

 一方、長時間のゲームやスマホ利用による子供や若年層の近視も問題となっている。ロート製薬が発表した『こどもの目の白書2024』によると「裸眼視力1.0未満の小学生は3人に1人以上。5人に1人は眼鏡やコンタクトレンズを使用しており、その7割が近視」とのこと。子供の視力低下に対しては、厚生労働省が、保護者に向けた生活環境改善等の啓発活動を行っている。健康食品業界でも、子供の視力低下に対して様々な研究が行われている。また、ロート製薬をはじめ、子供向けのアイケアサプリメントの開発も活発化している。GMコーポレーションは昨年、ゼリー剤型でアントシアニンを規格化した子供向けビルベリーゼリーを発売した。つづく

 

 

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