健食市場、5%減の1兆2,500億円に

 2024年の健康食品市場は本紙の推計で前年比4.7%減の1兆2,529億円に減少した。アガリクスショック等によって史上初の市場縮小となった06年の5.8%減に次ぐマイナス幅。過去最高の市場規模となった23年から一転、コロナ前の水準に逆戻りした。紅麹問題を受けた通販定期顧客の離脱に加えて、景気の悪化、様々な物価の上昇に伴う節約志向などが影響した。先行きの不透明感が強まる中、チャネル動向には変化が生じている。05年に5,700億円で市場全体の44%を占め圧倒的なシェアトップだった訪販・MLMは、24年は3,000億円を割り、チャネル別で3位に順位を下げた。代わって2位に浮上したのが、若者にも支持され、インバウンド需要もあったDgSだ。ただ、その薬系店舗も紅麹問題の影響は免れておらず、後半は失速している。

 

 こうした中、本紙が行った受託製造企業調査では、25年は紅麹問題の影響がさらに薄れることで、市場が上向くとみる企業が複数あった。「高齢化」に対応した健康食品ニーズがさらに高まるとみる受託企業もある。コロナという難局を乗り越え、「アフター紅麹」の25年、市場再興に向けた各社の取り組みが注目される。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1803号別冊「新年特別号」(2025.1.1)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら