特集【疲労対策】 機能性表示は1,000品目超

 約8割の人が「慢性的に疲れている」とする調査結果を日本リカバリー協会が発表した。全国10万人を対象とした「リカバリー(休養・抗疲労)白書レポート」(日本リカバリー協会)の調査でわかった。調査対象は全国20~79歳の10万人(男女各5万人)で、2024年4月25日~5月30日の期間で行った。同レポートによると、「疲れている人」は約7,162万人で、「低頻度で疲れている」は3,524万人、「高頻度で疲れている」は約3,638万人だった。男女別の比較では、「疲れている人(高頻度+低頻度)」は男性が76.1%、女性が80.4%に。女性が4.3ポイント多かった。現役世代では20~40代までの疲労状況が高く、特に30代が最も疲れているとの結果だった。

 

 疲労をテーマとする機能性表示食品の商品化が活発だ。累計届出数は1,014品目(11月22日現在:アイケア除く)に到達している。関与成分はGABA(γ-アミノ酪酸)、イミダゾールジペプチド、コエンザイムQ10、S-アリルシステイン、クエン酸、低分子化ライチポリフェノール、モリンガ種子由来グルコモリンギン、セサミン類、タヒボ由来ポリフェノール、サフラン由来サフラナール、ヒスチジン、ラクトフェリン、SODなど。「仕事や勉強などによる一時的な精神的ストレスや疲労感を緩和する」「夜間の良質な睡眠(起床時の疲労感・眠気を軽減)のサポート」「日常生活で自覚するストレスを減少させ、精神的・肉体的疲労感を軽減する」旨の訴求が目立つ。

 

 素材別受理数のトップは、GABAの429品目(11月22日現在)。仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感緩和、睡眠の質向上を訴求する製品などが開発されている。サプリメントはもとより、飲料やゼリー、キャンディなどの一般食品での製品化も。新商品は今年8月、ハーブティー『ぐっすりおやすみ茶』(ティーライフ)が発売された。機能性関与成分GABAは100mg。「睡眠の質(眠りの深さ)の向上」「すっきりとした目覚め」「事務作業や家事による一時的なストレスや疲労感を和らげる」旨を表示した。GABAは他素材との複合タイプも目立つ。L-テアニン、N-アセチルグルサミン、イヌリン(食物繊維)、オリーブ由来ヒドロキシチロソール、クエン酸、クロセチン、グリシン、コーヒー由来クロロゲン酸類、サラシア由来サラシノール、スルフォラファングルコシノレート、ブラックジンジャー、りんご由来プロシアニジン、桑の葉イミノシュガーなどの組み合わせによる差別化も図られている。つづく

 

 

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