【話題追跡】 エクソソームが健食原料としても注目、市場形成着々と進む
化粧品原料として人気が上がる「エクソソーム」が、健食向け原料でも話題になっている。今年10月に開催された「食品開発展2024」では、「エクソソーム含有」の看板が目立っていた。同展記念セミナーでもエクソソームについてのエビデンスが発表されるなど、食品としての利用が進んでいる。一方、慎重論も一定数おり、健食原料として定番化するか注目されている。エクソソームとは、細胞から放出される50〜150nm程度の小胞体。CD9、CD63など共通したタンパク質を含んでおり、生体内の優れた伝達物質として知られている。「美肌」などエイジング化粧品原料として、4~5年ほど前からブームとなっている。化粧品関連の展示会では「エクソソーム入り◯◯」などのキャッチコピーは今や販売手法のアドバンテージにもなっている。
食品用途で利用されたのは、ここ1~2年前からだが、FRACORAがプラセンタに含まれるエクソソーム入りサプリメントを発売し話題となった。またグラツィアでもエクソソーム入りプロティンを発売するなど、美容系ブランドからじわりと広がっている。今年だけでもパイナップルのプラセンタ様物質からエクソソームを確認し、今後規格化へと動き出す企業、モリンガ由来のエクソソーム、鹿児島県徳之島に自生するシマアザミから抽出したエクソソーム入りドリンクなどが上市され、エクソソームの活用が具体化してきている。機能性原料を摂取することでこの伝達物質を誘導させる研究もアカデミアや大手企業が動き出している。山田養蜂場は、細胞試験でローヤルゼリーが体内のエクソソームの分泌を促進する研究を日本分子生物学会で発表。東洋発酵も納豆菌発酵物やバラ花びら抽出物が体内エクソソーム産生を高めコラーゲン産生能増強などのエビデンス研究を行っている。そのほか、ウロリチンなどの話題の成分とエクソソームを結びつけた研究も進んでいる。つづく
詳しくは健康産業新聞1799号(2024.11.6)で
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