厚労省 「食事による栄養摂取量の基準」一部改正案、11月に告示化へ
厚生労働省は10月11日、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書を公表した。併せて「食事による栄養摂取量の基準」の一部改正案を公表した。「食事による栄養摂取量の基準」は、健康の保持増進を図ることを目的に、摂取が望ましい栄養成分量について定め、5年ごとに改訂を行ってきた。検討会報告書では、現行の基準の各論にある「生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連」を「生活習慣病及び生活機能の維持・向上に係る疾患等とエネルギー・栄養素との関連」に名称を変更。新たに「骨粗鬆症」を設けた。骨粗鬆症と特に関連の深いエネルギー・栄養素としてカルシウム、ビタミンD、たんぱく質、エネルギー、その他ビタミンについて記述した。
栄養素の指標については、摂取不足の回避を目的とする「推定平均必要量」「推奨量」、過剰摂取による健康障害の回避を目的とする「耐容上限量」、生活習慣病の発症予防を目的とする「目標量」を設定。十分な科学的根拠が得られず推定平均必要量を算定できない場合には「目安量」を設定した。食物繊維では、男性30~64歳の目標量を1g引き上げ、22g以上とする見通し。ビタミンDに関しては、18歳以上で8.5㎍としていた目安量を0.5㎍引き上げ、9.0㎍とする案を示した。ビタミンCについては、3月6日に発表された報告書案では、指標設定の考え方を「不足を回避するための量」として検討、男女共に15歳以上の推奨量を50mgとしていた。今回の報告書では「良好なビタミンCの栄養状態の確実な維持」の観点から検討。15歳以上の推定平均必要量を80mg、 推奨量を100mgに修正した。 厚生労働省は10月24日まで実施した意見募集を踏まえ、11月下旬に「食事による栄養摂取量の基準」を告示する予定。来年4月に適用となる見通し。つづく
詳しくは健康産業新聞1799号(2024.11.6)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら