特集【南米発・機能性素材】 フェムケアでマカ台頭、女性層の獲得進む

 南米原産の機能性素材は、伝承的薬効にエビデンスデータが備わり、一般食品、健食向けのほか、南米食材を提供するカフェやレストランなどが増え、外食産業でも利用されるようになった。代表格のマカは、1990年代に国内で紹介され、20年以上が経つ。体感の高さから活力系素材として定着。サプライヤー各社では、マカ粉末、マカエキス末をはじめ、有機マカ、発酵黒マカ、マカペースト、黒マカ、赤マカなどを取り扱う。認知度の高いマカは飲料、サプリメントを中心に、健康食品の定番アイテムになっている。味覚糖が展開するグミサプリシリーズの『亜鉛&マカ』は、他商品に比べ男性ユーザーが多く、売れ筋商品だという。同社では、「マカを増量配合したグミサプリ『マカDX』も好評で、マカ関連商品の売上は前年比2ケタ増で推移する」という。

 

 近年は、女性特有の悩みを解決するフェムケア商材としてマカの利用が拡大。女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、美容効果、睡眠障害の改善作用など、原料サプライヤーなどによる機能性研究の積み重ねが実を結び、具体的な成果となって表れている。各社からは、「フェムケア商品向けに新規採用数が増えた」「マカは認知度が高く、展示会で女性向けのエビデンスを紹介すると反応が良い」など、市場の広がりに手応えを感じるコメントが多数聞かれた。

 

 マカ以外にも南米地域には、キャッツクロー、ゼラニウムディエルシアナム、アサイー、アセロラ、カムカム、マキベリー、キヌア、チアシード、マテ茶、パフィア、サチャインチ、ガラナ、ムイラプアマ、パロアッスル、ピタヤ、アグアヘ、紫トウモロコシ、ウアナルポマチョ、タルウィ――など、個性豊かな機能性素材が多数ある。ビタミンCを豊富に含むカムカム、アセロラは、コロナ禍における免疫意識の高まりに加え、安全・安心志向が強くなる中、天然ビタミンC原料としてもニーズが高まっている。アサイーは、インフルエンサーによるアサイーボウルの紹介などがSNSを介してZ世代中心に広がり、ブームが再燃。都内で中南米の輸入食材などを取り扱う「南米市場キョウダイマーケット」では、「昨年後半辺りからアサイー商品の動き活発になった。今年に入り人気が加速しており、アサイー商品は品薄が続いている」と話す。つづく

 

 

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