ZOOM UP【ショウガ】 冷え対策から抗ロコモ・抗メタボまで、エビデンスベースの提案活発
ショウガはインド、中国、東南アジアを中心に古くから漢方薬や香辛料として利用されてきた。日本でも血行促進目的に、風邪の際には「ショウガ湯」などがよく食され、高い機能性は折り紙つき。冷え対策として注目が集まるショウガには、約250種の辛味成分があり、その代表格となるのがジンゲロールとショウガオール。ジンゲロールは、主に生のショウガに多く含まれている成分で、末梢の血管を拡張させ、血行促進の働きが認められるほか、黄色ブドウ球菌やピロリ菌などに対する、抗菌作用が認められている。ショウガオールには、血管を収縮させるプロスタグランジンの働きを弱め、血管拡張作用があることから、主に胃腸など内臓の体内中心部を温める効果が期待できる。また、ジンゲロールは熱を加えると一部がショウガオールになる特性も持っている。
原料サプライヤーではオリジナル素材の開発や独自のエビデンス構築などに注力。国産ショウガのパイオニア・㈱坂田信夫商店では、ジンゲロールとショウガオールを一般のショウガより高含有な『黄金(こがね)しょうが』のほか、発酵製法でショウガオール含有量を黄金しょうが粉末の8倍に増加させた発酵高知県産黄金しょうが粉末『プレミアムジンジャーパウダー』等で差別化提案を行っている。日本粉末薬品㈱は、高知産ショウガを原材料に製品化した『国産ショウガeエキス』を展開している。「天然まるごと抽出製法」を活用することで、従来製法では取り出せなかった「香りと味のパーツ」を抽出、飲料・青汁・スムージー・グミ・ゼリー・ガム・アイスクリームなどの風味・呈味性の強化・増強を訴求ポイントとしている。オリザ油化㈱は、機能性表示食品『オリザ 黒ショウガエキス』を提案。主成分となる「5,7-ジメトキシフラボン」は、同社が京都薬科大学との共同研究で突き止めた有効成分で、筋肉の代謝効率を高めるとする旨の特許「AMPK活性化剤」(特許第6086953号)も取得した。丸善製薬㈱は自社原料『ブラックジンジャー抽出物』を供給しており、機能性表示食品では、「歩行能力の維持」「脂肪の減少」「脂肪の消費」で受理実績がある。つづく
詳しくは健康産業新聞1797号 (2024.10.2)で
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