連載⑥【海外ヘルスケア最前線】 欧州・イギリス、ヘルスケア市場のトレンドは?

 新型コロナが世界中で収束する中、海外のヘルスケア市場の成長率は高い。新しいニーズが生まれ、新素材や新商品、新サービスなどが続々登場している。欧米を中心に変化するヘルスケアビジネスに携わり、健康食品事業を手掛けるOctroll㈱・代表取締役社長の田中啓之氏が、変化する海外ヘルスケア市場の動向などを紹介する。第6回目は、「欧州・イギリス市場のトレンド動向」。

 

 8月中旬にイギリスへ出張に行ってきました。まず目についたのはキノコ商品の山です。ドラッグストアやハイエンドな食料品店などのサプリメントコーナーでは、キノコ系サプリメントの特設コーナーなどもあり、各種キノコ商品が並んでいました。北米などと同様に霊芝や冬虫夏草も多くありますが、なかでも目立つのがヤマブシタケ(Lion's mane)です。健常者の認知能力を高めるNootropics(ヌートロピック)商品のトレンドは数年前からですが、ヤマブシタケは、その領域に上手く入り込んでいる印象です。サプリメントのみならず、ヤマブシタケコーヒー、ヤマブシタケラテなど、飲料への利用も進んでいます。

 

 また、マグネシウムの関連商品も多数流通しています。複数種のマグネシウムが混合されていることを訴求したものから、高含有有量を謳うものまで、様々なサプリメントがあります。こちらも大きな枠組みとしてはNootropicsですが、コロナ禍を通じて、アシュワガンダなどを配合したマグネシウムウォーターや、寝る前に皮膚に塗るマグネシウムクリーム、ジェルなど、安眠訴求をメインにコロナ禍で商品数が爆発的に増えたそうです。その他で目についたのは、亜鉛が免疫サポートサプリメントとして定着していることです。コロナ禍以降、ビタミンDなどは骨強化よりも免疫賦活効果が期待できる成分ととして需要が高まっていますが、亜鉛も注目度が上昇しているようです。つづく

 

詳しくは健康産業新聞1796号 (2024.9.18)で
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