【話題追跡】 無糖炭酸飲料、ペットボトル症候群が需要後押し!? 健食素材配合で差別化も

 今年の夏も猛暑が続き、水分補給などの熱中症対策は欠かせないものとなっている。一方、部活などの運動後に多量のスポーツドリンクを飲んだ学生が高血糖で昏倒し、救急車で搬送される事例も。スポーツドリンクやフルーツジュースなどの甘い飲み物を多量に摂取することで起こる“ペットボトル症候群”(清涼飲料水ケトーシス)を警鐘するテレビ報道も今夏は目立った。こうした中、ノンカロリーの無糖炭酸水の注目度が増している。楽天ランキング(水・ソフトドリンクジャンル)で3年連続1位を獲得したのは、『ZAO SODA』(ライフドリンクカンパニー)。

 

 同社によると、「健康志向やダイエット志向の高まりは、飲料の選び方にも波及している」と指摘。「砂糖が多く含まれる飲料を過剰摂取することで、身体に悪影響を与える“ペットボトル症候群”が話題になるなど、無糖飲料の需要が高まっている。無糖炭酸水は“水だと物足りず、爽快感を得たい”という思いを持つ人々にマッチしたほか、炭酸の喉ごしや胃に溜まる感覚が満足感に繋がり、間食防止にも繋がっている」という。このほか、女性向けのパッケージデザインと多様なフレーバーも新規ユーザー獲得に繋がり、購入者の6割が女性層としている。

 

 コンビニチャネルでは、カロリーゼロ、糖類ゼロ、脂質ゼロを謳った炭酸飲料が好調に推移している。『セブンプレミアム ゼロサイダーシリーズ』(セブン&アイ・ホールディングス)は、「乳酸菌」「ファイバー」「ビタミン」配合品をラインアップ。同社によると、「23年の総販売金額合計は167億円だった。シリーズ化の13年比で約30倍の規模に拡大した」という。「各商品共に継続購入率が平均値より高く、値ごろのある価格設計+健康的価値の相乗効果で多くのお客様に習慣的に購入されている」という。2023年の無糖炭酸飲料は前年比10%増の1,264億円((一社)全国清涼飲料連合会調べ)。生産量も10年前の約15万kLから2倍以上の37万5,400kLに到達した。健康課題解決をテーマとする機能性研究も進んでいる。つづく

 

 

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