連載⑧【薬局・薬店の新規事業】 桜島大根由来トリゴネリンで地域活性と「予防」を推進

 ㈱さくらホスメディカル(鹿児島県鹿児島市)は、鹿児島・宮崎・福岡で調剤薬局を15店舗展開。代表取締役社長の益満優氏は、日本の医薬品と健康食品の役割に着目し、「予防」で安心な社会を目指すプロジェクトとして、鹿児島大学認定ベンチャーである㈱TriGoの代表取締役も兼任している。

 

 ㈱さくらホスメディカルでは、多剤併用の多い高齢者を中心とした血管に対しての不安の声が多く寄せられる点に着目。「不健康」「健康不安」へのストレス軽減が期待できる健康食品素材を模索する中、鹿児島大学農学部研究教授の加治屋勝子氏によって血管内皮機能の改善作用が確認された桜島大根由来トリゴネリンが、加治屋氏によってアメリカ化学会の学術誌『Journal of Agricultural and Food Chemistry』に画期的研究トピックスとして収載され、“monster radish(モンスターラディッシュ)”の名で全世界にリリースされた情報を入手。

 

 桜島大根は、鹿児島県の桜島地域特産の伝統野菜として馴染み深い素材であり、地元の産業振興にも貢献できる。「これは薬局に多く寄せられる健康不安に対しての予防になる福音」と直感した益満氏は、2021年2月に加治屋氏を訪ねた。情報交換を重ねる中で、食材としてはもとより、サプリメントや畜産、養殖、ペット向けなど様々な可能性があることについて共通認識を得、同年12月に鹿児島大学認定ベンチャーとして㈱TriGoを創業した。「若年層にも桜島大根由来トリゴネリンを手軽に摂取できるようにしたい」との加治屋氏の想いを反映させ、これまでハードカプセルタイプと、スティックゼリータイプのサプリメントを開発。「様々な可能性が期待できる新素材として、TriGoの事業拡大と両輪で調剤薬局経営および開局支援を展開し、社会の課題解決に取り組んでいきたい」としている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1794号(2024.8.21)で
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