特集【アミノ酸/第2部:注目のプロテイン】 高付加価値戦略に重点

 プロテインは高付加価値提案が活発化している。ブランドオーナーからは、「低価格帯の競合ブランドが増加している。原料価格の変動が大きい中、低価格戦略だけでは先細りしてしまう」と懸念する声が。海外のトレンドを活かした商品開発に商機を見出す。海外のトレンドは、「クリアプロテイン」だ。パイン系やラズベリー系などを水に溶かしたときの透明感(キレイな色合い)を実現する。ヨーロッパ中心の潮流であり、高付加価値かつ売上が見込めると国内でも評価が高まっている。このほか、腸活プロテインもトレンドのひとつ。腸内細菌叢が乱れるとパフォーマンス低下を招くことがメカニズムとしてわかってきたことから、腸への負担をやわらげるプロテインの開発も進んでいる。高付加価値訴求はこのほか、牧草を食べて育った牛(グラスフェット)のプロテイン、酸性系フレーバーでも固まりにくいプロテイン、熱変性に強いプロテインなどもみられる。

 

 国内市場では、メンテックをテーマとするプロテインが登場した。男性不妊という課題に着目したのは、『MEN'S WELLNESS PROTEIN』(アンファー)だ。日本の不妊治療件数が増加傾向にある中、「妊活を女性だけのものにしない」との想いでブランドを立ち上げた。サポート成分に亜鉛、葉酸、5種のビタミン(B1、B2、B6、C、E)、アルギニン、シトルリン、マカ、NMNなどを配合。不妊に悩む数多くの夫婦をみてきた順天堂大学医学部教授の辻村晃医師が監修した。スポーツ障害や競技復帰に向けたケアは、スポーツ選手にとって重要な課題だ。リカバリーテーマのプロテインは、エラスチンを配合したプロテインが開発されている。エラスチンは関節の靭帯細胞や軟骨細胞を作るタンパク質。靭帯損傷はあらゆるスポーツで発生する外傷のひとつであり、靭帯が柔軟になることによるケガの防止、パフォーマンス維持、ケガの回復を訴求している。つづく

 

 

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