化粧品受託調査データ解説②(最近の傾向/受託製造現場での注力点/海外取引状況)
◆ナチュラルと高機能が二分、製造現場では研究開発力に注力
最近の受注に見られる傾向を自由回答で聞いたところ、「成分重視の傾向」「オーガニック&ナチュラル」「SDGs」「効果に対するエビデンス」などのコメントが複数見られた。シンプル、ナチュラルといった自然派コスメと有用成分を高配合し効果に対するエビデンスを持つコスメシューティカルにニーズが二分していることがうかがえる。化粧品受託製造現場で注力している取り組みについて聞いた(複数回答)調査では、昨年調査と同様、「研究開発力」「品質管理」「企画提案力」のトップ3は変わらず。近年はOEMだけでなく、ODMに注力する企業が増えていることを反映している。つづく
◆海外取引は約9割が実績あり、メイン輸出国「中国」の低迷が影響
輸出向け・海外企業からの受託実績を聞いた調査では、「実績あり」との回答は、昨年調査より7.3ポイント増の86.6%。コロナ収束を受け、取引先の海外展開、海外ブランドオーナーからの受注が回復に向かっているようだ。受注の多い国(複数回答)については、中国(香港含む)が断トツのトップを維持。次いで台湾、韓国、ベトナム、米国、シンガポールが続いた。今年上期の実績については、前年同時期比で「受注が増加している」との回答は、昨年調査より8.9ポイント減の26.3%。「円安の影響」「中国向けは減少したが、他国向けが伸びた」「EU向けが増加」などのコメントが見られた。一方、「受注が減少している」との回答は同2.9ポイント増の18.6%。「中国市場の低迷」「中国圏は新レギュレーションを警戒し鈍化傾向」「中国輸出の案件が減少している」など、中国向けの輸出減少が影響しているコメントが多く見られた。つづく
詳しくは健康産業新聞1790号(2024.6.19)で
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