化粧品受託調査データ解説①(受注の多い業種/メンズコスメの受注状況/フェムケア化粧品の受注状況)
◆通販企業、健食企業も上位に
化粧品受託企業に、受注の多い業種を聞いた調査(複数回答)では、昨年調査で2位の化粧品販売事業者がトップとなり、同1位の化粧品メーカーが2位となった。また、エステサロン、理美容室、美容機器メーカーなど、化粧品に縁の深い業種が上位にランクインした。3位は昨年調査と同じく通信販売事業者。健康食品メーカーや健康食品販売事業、製薬メーカー、クリニックとの回答も多く見られた。またインフルエンサーとの回答も見られた。近年は芸能人やモデルをはじめ、YouTuberやInstagrammerなど、SNS上で多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーが、様々な製品のプロデュースから販売を行うケースが増えている。化粧品もその1つで、インフルエンサーを介した販売も近年伸びている。
◆メンズコスメ、ユニセックス化進むとのコメント多々
メンズコスメの受注状況について聞いた調査では、前年同期と比較して「受注が増えている」との回答は、昨年調査より5.8ポイント減の20.3%だった。メンズコスメ市場の今後については、「市場は拡大する」との回答は、昨年調査より13ポイント減の52.2%。「市場は拡大しない」との回答は同3.3ポイント増の5.1%となった。各社からは、「男性の化粧品利用は増えている一方、メンズというより、ユニセックス(ジェンダーフリー)の傾向にある」「女性用・男性用と分ける文化が続くのか疑問」などのコメントが見られた。 一方では、「メンズスキンケア・ヘアケアの大手販売会社からの依頼が増えている」「大手企業の中高年男性向けスキンケアの動向に注目」といった回答も見られた。
◆フェムテック/フェムケア、市場拡大には、依然として半信半疑!?
フェムテック/フェムケア化粧品の受注状況を聞いた調査では、前年同期と比較して「受注が増えている」との回答は、昨年調査より4.6ポイント減の28.1%だった。フェムテック/フェムケア化粧品市場の今後について、「市場は拡大する」との回答は、同6.3ポイント減の49.2%となった。各社からは、「展示会等で専用ブースが増加」「問い合わせが確実に増えてきている」「専用サロンができたり、学校の授業でフェムケア講座が開かれたりもしている」といったコメントが見られた。一方で、「デリケートゾーンケアは既に商品過多の状況」「アイテムは増えているが、消費者に支持されるか未知数」などのコメントも少なくなかった。つづく
詳しくは健康産業新聞1790号(2024.6.19)で
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