健食受託調査データ解説①(人気受注カテゴリー/業種/海外展開)

◆受注件数が伸びているカテゴリー、「美容・美肌」がトップ維持

 受注件数が伸びている商品カテゴリー(複数回答)については、「美容・美肌」が58票で断トツのトップだった。コラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸、セラミドといった定番素材に加え、話題成分のNMNや、リポソーム技術を活用したビタミンCなど、特色ある機能性素材の利用が進む。外出機会が増え、紫外線対策素材の需要も伸びている。2位以下は、「ダイエット」「スポーツニュートリション」「免疫サポート」「栄養成分補給」「ロコモ対策」――などが続いた。

 

◆受注の多い業種、食系・通販がトップ2

 受注の多い業種では、「食系(健食・自然食品専門店等)」(82票)と「通販(ネット・TV等)」(76票)回答が多かった。次いで、「薬系(薬局・薬店、DgS等)」(45票)、「ネットワーク販売」(27票)と続く。「その他(エステ・フィットネス等)」も22票だった。エステやフィットネスクラブでは、コロナの収束を受け、施設利用者が戻り始めている中、物販に力を入れる傾向がうかがえる。

 

◆海外輸出6割が対応、主要供給先の中国が鈍化傾向に

 海外展開については、63.6%が「海外向け(越境ECを含む)受託を行っている」と回答。「計画中」は5.3%だった。主な供給先の国・地域では、昨年調査と同様に「中国」が57票でトップ。2位の「台湾」(53票)、3位の「ベトナム」(51票)も50票を超えた。次いで、「香港」(26票)、「タイ」(21票)と続き、アジア諸国が上位を占める。このほか、「米国」は14票で8位、「EU」は7票で11位、「ロシア」は6票で12位となった。

 

 輸出状況について、「割合が増えている」という回答は45.0%だった。昨年調査と比較して、13.6ポイント減少した。ALPS処理水問題や、紅麹問題などの影響により、主要供給先である中国への輸出が鈍化しているようだ。「輸出が増えている」と回答した企業で、「具体的に輸出が増えている品目」は、NMN、ナットウキナーゼ、フコイダン、コラーゲン、ウコン、プラセンタ、ルテイン、サラシア等の回答がみられた。「美容訴求のドリンク、ゼリーの注文が多い」といった回答も複数あった。つづく

 

 

 

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