健食受託企業に聞く、人気受注素材ランキング(24年上期/24年下期予想)

「NMN」「乳酸菌」の2強続く、「コラーゲン」「プロテイン」も実力発揮

 本紙編集部では健康食品受託加工・製造企業(約260社)を対象に、「今年上期の人気受注素材」と「今年下期の予想受注素材」について調査し、139社から回答を得た(複数回答)。今年上期の受注実績素材に対し、回答が寄せられたのは約110種類。トップは「NMN」。2位は僅か1票差で「乳酸菌」となった。

 

 「NMN」は、2020年の本ランキングに、エイジングケアのニューフェイスとして初登場。翌年には2位にランクアップした。以降、2022年1位、2023年2位となり、一躍人気素材の仲間入りを果たした。越境ECやインバウンドで需要が伸びているほか、大手メーカーをはじめ、各社より新製品上市が続く中、国内ユーザーにも利用が進んでいる。NMNを機能性関与成分に肌分野の機能性表示食品も流通。スポーツ領域では、アンチドーピング対応サプリメントも登場している。歩行能力、持久力の向上、骨密度強化など、機能性研究のデータ蓄積も進んでおり、さらなる市場拡大が見込まれる。

 

 2位の「乳酸菌」(31票)は、整腸作用領域を中心に、機能性表示食品の製品開発が活発だ。「体脂肪低減」「内臓脂肪低減」「歩行機能の向上」「肌の潤い維持」「紫外線刺激から肌を保護する」「ストレスの軽減」「目・鼻の不快感を緩和」「食後の胃の負担を和らげる」「睡眠の質向上」「免疫機能の維持」「記憶機能の維持」―― など、ヘルスクレームの種類も多岐に亘る。「膣内」や「月経」表示の機能性表示食品も受理され、フェムケア市場の活性化にも繋がっている。

 

 3位は、「プロテイン」と「コラーゲン」が20票を集め、実力素材の存在感を示した。プロテインは、スポーツ愛好家や健康美を望む女性、アクティブシニアなど、ユーザーの裾野が拡大。また、“身体に必要な栄養素”として幅広い世代に浸透し、粉末品を中心にブームから定番アイテムに定着している。コラーゲンは、美容をはじめ、筋肉、関節、腱などのサポート素材としてのほか、最近では、タンパク質強化用途でも利用が進む。

 

 今年下期の人気受注素材予想では、上位5つの「乳酸菌」「NMN」「プロテイン」「コラーゲン」「青汁」は、今年上期のランキングと同様の結果となっている。つづく

 

 

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