連載③【海外ヘルスケア最前線】 欧州最大のヘルスケア展示会からみるトレンド原料

 新型コロナが世界中で収束する中、海外のヘルスケア市場の成長率は高い。新しいニーズが生まれ、新素材や新商品、新サービスなどが続々登場している。欧米を中心としたヘルスケアビジネスに携わり、健康食品事業を手掛ける田中啓之氏(オクトロール㈱・代表取締役社長)が、変化する海外ヘルススケア市場の動向などを紹介する。第3回目は、5月にスイス・ジュネーブで開催された『Vitafoods Europe』からみる欧州のトレンドを報告する。

 

 スイス・ジュネーブで、5 月14〜16日に『Vitafoods Europe』(主催:インフォーマ マーケッツ)が開催されました。Vitafoods Europeは欧州最大の機能性原料展示会で、160ヵ国以上から2 万人以上が来場しました。会場ではプロバイオティクス展示が増えている印象を受け、脳腸相関を意識したものも散見されました。また、米国市場同様にキノコ由来原料も多く、免疫作用からアダプトゲン作用を訴求するものまで、品種も多種多様でした。

 

 日本や米国同様、フェムテック領域への関心も高く、女性のライフステージに合わせた処方提案など、良い意味でセグメントが細分化されてきており、市場の盛り上がりを感じます。こうしたトレンドは、Awards受賞原料・製品にも反映されており、受賞した11部門の内、4つまではフェムテックに関するものでした。内訳としても原料領域の整腸作用部門、女性健康部門、製品領域のボタニカル部門、整腸部門、と多岐に渡っています。また、コロナ禍により市場に定着した免疫や安眠、抗ストレス領域でも原料・製品ともに複数受賞が見られ、キノコ由来の製品もありました。ヘルシーエイジング部門では、NR(ニコチンアミドリボシド)が受賞。NMNの取扱いが難しい欧州市場ならではの受賞原料だと思います。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1790号(2024.6.19)で
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