JADMA、消費者委員会100回記念講演開催

 (公社)日本通信販売協会は5月15日、JADMA消費者委員会主催100回記念講演会をオンラインで開催した。「通販市場の顧客経験:JCSI(日本版顧客満足度指数)で読み解く10年間の推移」をテーマに、青山学院大学経営学部教授の小野譲司氏が講演を行った。小野氏は、2010年代から現代までのあらゆる業種のCSI(顧客満足度)の統計を分析した結果を紹介。消費税が5%から8%に増税した2015年頃から、OKAY、コストコ、トライアルカンパニーなどのディスカウント系スーパーが70点に増えたという。また、ドラッグストアは食品を多く扱うようになった頃から70点以上に上昇し続け、特にコスモスドラッグは価格を下げたことでさらに点数が上がったと紹介した。

 

 通販は、2009年の統計以来、常に70点以上を維持しており、ディスカウント系やドラッグストアの傾向に近いと話す。その理由は、「実店舗は、偶然お店に行き、仕方なく買うなどの衝動買いや代替品を買う割合があるが、通販の場合は、目的をもって来店し、じっくりと選んで買うため、その後の不満が少ない」と分析した。CSIに加え、「感動指数」「失望指数」を様々な業種で分析した結果、通販は感動指数は大きくないものの、失望指数も低かった。小野氏は、通販は、大きな期待はなく、到着すれば満足する傾向にあると分析した。また、ショッピングセンターと比較して、「いつどこで誰と買ったかはショッピングセンターならではの購入体験。通販での購入も顧客経験の差別化により違いも出てくる」と語った。つづく

 

 

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