特集【ストレスケア素材】 抗ストレスから睡眠の質向上、月経対策まで裾野拡大

 「ストレス」を含むヘルスクレームで受理された機能性表示食品は832品(撤回品含む)。この1年で100品以上の新規受理があった。商品形態は、サプリメント、飲料、チョコレート、のど飴から生鮮食品(メロン、トマト、パプリカ)まで。有名アパレルブランドやコンタクトレンズ大手、老舗食品メーカーなど、新規参入は後を絶たない。

 

 関与成分はGABA、乳酸菌、グリシン、テアニン、ラフマ由来ヒペロシド・ラフマ由来イソクエルシトリン、5-アミノレブリン酸リン酸塩など多岐に亘る。表示内容は、ストレスでは「一時的な精神的ストレスや疲労感の緩和」「一過性の作業にともなうストレスの軽減」、睡眠では「睡眠の質(眠りの深さ・起床時の睡眠に対する満足感)の向上」「起床時の疲労感や眠気の軽減」「一過性の作業にともなうストレスの軽減」など。

 

 乳酸菌を関与成分とした「ストレス緩和」「睡眠の質を高める」表示の筆頭は『Yakult1000』(ヤクルト本社)。2021年に全国販売に踏み切った同商品は、1日当たりの販売本数は220万本超(2023年4月1日~12月31日:前年比112%)を誇る。「ストレス緩和」表示に対応する乳酸菌原料のサプライヤーも登場しており、㈱IHMでは『植物性乳酸菌SNK』を提案。「機能性表示対応のストレス対策素材として、原料供給が可能なことが評価され、多くのメーカーから引き合いがある」としている。

 

 ストレスケア市場で注目高まるのは、月経対策の機能性表示食品。フロントランナーはアサヒグループ食品㈱。同社では1月、CP2305ガセリ菌を関与成分とする機能性表示食品『わたしプロローグ』を上市した。表示内容は、「正常な月経周期を有する健康な女性の月経前の一時的な晴れない気分、精神的疲労感、眠気を軽減する機能があります」。「メディアからの問合せが非常に多い」と期待を寄せる。

 

 続いて今年2月、「睡眠の質の向上」表示で受理数100品を超える『ベネトロン(ラフマ葉抽出物)』の新規ヘルスクレームとして、①月経前の一時的な晴れない気分の改善、②月経前の一時的な晴れない気分の軽減と睡眠の質の向上、③月経前の一時的なすっきりしない気分の軽減 ――が受理されたのは㈱常磐植物化学研究所。同社では、月経による不調が与える生活への影響、経済損失に着目、エビデンスの蓄積を進めてきた。臨床試験では、『ベネトロン』を摂取することで、月経一周期(卵胞期、排卵期、黄体期、月経期)という短期間での有意差を確認しており、体感性が高いことも証明されたとする。つづく

 

 

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