特別企画【ロコモティブシンドローム対策】 機能性表示食品700品超に
総務省統計局が昨秋に発表した調査によると、高齢者人口は推計3,623万人で、総人口に占める高齢者人口の割合は29.1%となり、過去最高となった。高齢者の割合は今後も上昇、2025年に3,653万人、2045年に3,945万人(国立社会保障・人口問題研究所の推計)になる見込みだという。海外と比較しても人口10万以上の200の国・地域中、日本の29.1%は最も高い。こうした調査からも、健康寿命延伸を達成する上で、高齢者を中心としたロコモ対策は欠かせない。行政や自治体では、様々なロコモ対策に取り組んでいる。近年は、栄養面の観点からロコモ、サルコペニア(加齢性筋肉減少症)、フレイル(虚弱)などに関する研究が進展。国立長寿医療研究センターが発刊した『健康長寿教室テキスト第2版』では、ロコモ、フレイル、サルコペニアに関する基本的概念に加え、フイレイル予防に大切な栄養素としてビタミンD、カルシウム、分岐鎖アミノ酸、HMBなどを紹介している。
2022年には、日本医学会連合が57の日本医学会連合加盟学会、23の非加盟団体と共に、「フレイル・ロコモ克服のための医学会宣言」を発表。産業界、教育界、行政などと協働して領域横断的なフレイル・ロコモ対策を推進している。昨年10月には厚労省が、「健康寿命を伸ばそう!」をスローガンとしたスマート・ライフ・プロジェクトの一環として特設ウェブコンテンツ「毎日かんたん!ロコモ予防」を公開。ロコモを防ぐ「ロコトレ」などを紹介している。ロコモ対策における意識は高齢者に浸透しており、運動器の健康・日本協会が昨春に実施した定期調査(20~60代以上の男女1万人を対象)で、ロコモの認知は4割を超える。高齢者の認知は高く、男性70歳以上が54.4%、女性60~69歳が55.6%、70歳以上が62.1%だった。フレイルも民間調査などで認知は4割超という報告もあり、関心の高さがうかがえる。つづく
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