【話題追跡】 「大麻取締法」改正案により、CBD市場形成に弾み

 10月24日、「大麻取締法等」の改正が閣議決定され、11月10日に衆議院で可決、参議院で審議中(11/30時点)。可決を待てば、公布日から1年以内で施行。75年ぶりの大麻改正法となる。目的は①大麻草から製造された医薬品の施用等を可能とするための既定の整備、②大麻等の施用罪の適用等に係る規定の整備、③大麻草の栽培に関する規制の見直しに係る規定の整備としている。

 

 ②では、大麻草由来の加工製品(CBD製品など)に関して、大麻草由来の成分でTHC(デルタ8・9テトラヒドロカンナビノール)を麻薬と追加し、同成分が政令で定める量以下のものであれば規制対象外とする。条文に部位規制を撤廃するとは記載されていないが、事実上、THCの成分規制となった。THCの残留限度値は現時点で明らかにしていないが、成立後1年以内に決定する。医療用で利用が進む欧米のケースを参考に、国内製品もTHC検出限界値以下に合わせる厳しい数値が適用される。明確な数値が発表されれば基準に合わせて製品化できる。

 

 法改正を目前に控え、健食業界では原料・製品開発などが活発化してきた。11月2日から3日に行われたCBD専門の展示会「CBDジャーニー」は過去最高の来場者数である2,600人を超えた。メインスポンサーを務めたアストラサナ・ジャパンは、「健康食品・化粧品業界で安心して使用できる原料を積極的に提案していく。海外からの投資や、国内の大手企業の参入を促すような仕組みと流れが出来てくれば」と期待を持つ。チェリオコーポレーションは、CBD20mg配合のドリンク『CBDX』を展示。1 本500円ながら、30代を中心とした層に売れており、前年比2ケタの伸長率という。日本益麻産は、既に大手の食品、化粧品企業と原料の供給量について商談を進めていると意気込む。つづく

 

 

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