【話題追跡】 eスポーツサプリ、記憶・メンタル・美肌などニーズ多様化
eスポーツは、コンピュータゲーム・ビデオゲームを用いた競技。2010年代にオンライン環境が普及すると共に、若年層中心にムーブメントとなり、市場成長が続いている。調査会社のKADOKAWA Game Linkageは2019年の61億2,000万円から、2023年には153億3,000万円に到達すると推計している。2021年には国内にプロリーグが誕生。賞金総額3億円と言われ、プロ競技として社会的認知も高まり始めている。現在、eスポーツは、競技に出場するコア層から個人で楽しむライト層へ、また若年層から中高年へと広がりを見せている。個人で楽しむゲーム人口は、2021年時点で約5,500万人と言われ(角川アスキー総合研究所)、今や読書や映画鑑賞と並ぶ国民的カルチャーとなった。
eスポーツの発展と共に、専用サプリメントの開発も活発化している。eスポーツプレイヤーは従来、一般のエナジードリンクやアイケアサプリを利用することが多かったが、2019年頃から大手飲料メーカーや食品メーカーがeスポーツ専用のドリンクやサプリメントを続々と上市している。eスポーツサプリは即効性を重視し、カフェインや機能性成分を配合し覚醒させる製品が主流。サントリーフーズは2020年 5月にカフェインを配合した『ZONe(ゾーン)』を発売している。近年はeスポーツ愛好者が増えると共に、多様な成分を配合したサプリが利用されるようになった。eスポーツを含め幅広い利用者を対象としたエナジードリンク『2Energy』(2foods、カゴメ共同開発)は、今年9月に発売。カフェイン代替成分としてマンゴー葉乾燥エキスを配合する。eスポーツ向けの『inゼ リー<GAME BOOSTER>』(森永製菓)は、GABAを配合している。
eスポーツサプリのニーズは多様化が進んでいる。サプリ製造・開発会社のメディカルONEがプロeスポーツ選手に対して取材・調査を行ったところ、イベントや動画配信で人前に出るため「肌のコンディションを整えたい」「プレッシャーに負けないメンタルを整えたい」といったニーズがあったという。多様な機能性成分を配合したサプリが開発され、機能性研究も進んでいる。eスポーツサプリは、現代の生活で広く活用できるため、市場拡大が期待される。つづく
詳しくは健康産業新聞1775号(2023.11.1)で
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