特集【南米発・機能性素材】 人気のマカ、フェムケアで利用拡大

 天然素材の宝庫として知られる南米地域。2010年前後に米国でスーパーフードの大ブームが起こり、数年後に国内でも火が付き、南米原産の機能性素材は一躍脚光を浴びるようになった。また、「天然由来」「希少性」「ストーリー性」といった南米原産の持つイメージの良さに加え、安全性・有効性に関するエビデンスデータの蓄積など、原料サプライヤーによる長年にわたる活動が実り、現在では健食、食品業界で広く利用されている。

 

 市場では、マカ、キャッツクロー、ゼラニウムディエルシアナム、アサイー、アセロラ、カムカム、マキベリー、ゴールデンベリー、キヌア、チアシード、マテ茶、パフィア、サチャインチ、ガラナ、ムイラプアマ、パロアッスル、紫イペ、ピタヤ、アグアヘ、紫トウモロコシ、タルウィ――など、個性豊かな機能性素材が流通する。

 

 マカは、国内で紹介され20年以上が経つ南米原産の代表的な素材。主な原料サプライヤーは、TOWA CORPORATION、ラティーナ、サンシントレーディング、光健、皇漢薬品研究所など。各社では、マカ粉末、マカエキス末をはじめ、有機マカ、発酵黒マカ、マカペースト、黒マカ、赤マカなどを取り扱う。マカは活力系素材として抜群の認知度を誇り、チャネルを問わず定番アイテムに。

 

 飲料『マカの元気』を店販中心に展開するポッカサッポロフード&ビバレッジは、昨夏にL-シトルリンなどを配合したリニューアル品を投入。新規購入者が増え、2022年の販売数量は前年比を超えた。今年も好調に推移しており、コロナ収束に伴い、「飲用シーンが増え、夜の時間帯での販売数が増えている」という。UHA味覚糖は、グミサプリシリーズで『亜鉛&マカ』が20~30代男性を中心に支持されており、売上上位に入る人気筋商品に。同品の強化商品として投入したグミサプリ『マカDX』も好評だという。都内で中南米の輸入食材などを取り扱う「南米市場キョウダイマーケット」では、店内に健康食品、サプリメントコーナーなども設置。認知度が高いマカは人気で、「自身の悩みに合わせて黒マカ、赤マカなどと使い分けている」と話す。

 

 一方、近年は女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、美容効果、睡眠障害の改善作用などが解明され、女性特有の悩みを解決するフェムケア素材としてもマカの利用が進む。複数の原料サプライヤーから、「女性向け商材にマカを使用したいという相談、依頼が増えた」「マカの認知度、エビデンスなどが評価され、商品採用に繋がった」といった声が聞かれており、さらなる利用拡大が見込まれる。つづく

 

 

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