特集【プラセンタ】 睡眠、フェムケア切り口に需要拡大
コラーゲンやヒアルロン酸と並んで美容成分として人気のプラセンタ。医薬品から化粧品、健康食品まで幅広く利用されている。本紙が昨年12月に実施した(健食・化粧品)受託企業200社以上へのアンケート調査では、人気受注素材として健食・化粧品共にプラセンタが上位にランクイン。化粧品素材としては、コラーゲン、ヒアルロン酸と並んで人気素材となっている。また飲料受託企業への調査では、ここ数年、人気素材ランキングで3位以内を維持するなど、美容ドリンクの素材として定着している。
プラセンタの原料では、ブタ、ウマの動物胎盤を由来とするプラセンタエキスが主流となっており、円安の影響や安全性・トレーサビリティーの観点から国産原料も見直されている。一方、近年は最新技術を使った安全性の高いプラセンタ原料にも注目が集まっている。膜分離技術を用いて非加熱でウイルスや細菌を除去したプラセンタエキスが開発されており、『生プラセンタ』『バージンプラセンタ』とも呼ばれ流通する。これら原料は、EGFやペプチドなどの含有量の高さを特徴とし、第三者機関による安全性試験データも揃えていることから、差別化素材として採用されるケースも増えている。また動物以外でも、サケ卵巣膜やバラ胎座由来のプラセンタ様物質なども流通している。最近では、パイナップル果芯部等から抽出したプラセンタ様物質も研究開発されている。これら原料は、四つ足動物を嫌う化粧品メーカーから人気を集めている。またハラール認証やヴィーガン対応の美容原料として海外での需要も増えているという。
プラセンタの機能性表示食品は現在、4品となっている。肌の保湿で機能性表示食品の受理実績を持つ佳秀工業では、受理実績をベースに、機能性表示対応素材として提案を進めていく。自社原料『バージンプラセンタ』にメンタルヘルスのサポートも確認済み。第2のヘルスクレームで届出準備を進めている。また、各サプライヤーは差別化を図るために、メンタルヘルス、育毛、更年期障害などのフェムケア、睡眠サポート、抗疲労、肝機能サポートなどの臨床試験を行い、エビデンスを積み上げてきている。つづく
詳しくは健康産業新聞1762号(2023.4.19)で
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