2016年8月26日
15年人間ドック全国集計 「高コレステロール」「肝機能異常」ともに3割

「肥満」は年々増加、3割突破

15年の人間ドック受診者は前年より3万人増えて316万人となり、異常は「高コレステロール」と「肝機能異常」がともに約33%となったことが、日本人間ドック学会が3日までに発表した全国集計結果でわかった。「異常なし」は過去最低の5.6%。受診者の高齢化などが背景にある。

■男性「胃がん」、女性「乳がん」が最多

2015年に人間ドックを受診したのは316万2,817人で、前年から3万1,180人に増加した。年代別にみると、40歳未満が38万208人(12.0%)、40代が99万5,592人(31.5%)、50代が99万2,720人(31.4%)、60歳以上が79万4,297人(25.1%)。05年(受診者267万人)と比較すると、40歳未満は10万人ほど減る一方、60歳以上は33.9万人も増えた。

人間ドックでみつかったがん症例数は8,305例で、内訳は男性が5,139例、女性が3,166例。臓器別にみると、男性は「胃がん」が1,609例、女性は「乳がん」が1,342例で最も多かった。

女性の「乳がん」は00年から激増。40代が34.1%で最も多くなっている。エコー検査やマンモグラフィーといった画像検査の普及が影響している。「子宮がん」も40代が最多だった。報告では、女性の乳がん・子宮がん検診について「全年齢に検診を行う必要があることを示している」としている。

■「異常なし」過去最低の5.6%

全受診者のうち、軽度異常を含めた「異常なし」の割合は5.6%。前年の6.6%から1ポイントも下落し過去最低となった。受診者の高齢化が大きな要因の一つ。60歳以上の「異常なし」は1.8%しかなかった。なお今回、集計数が少ない地域があったことなどから、地域別の異常割合は公表していない。

生活習慣病関連6 項目の異常頻度を見ると、前年2 位だった「高コレステロール」が33.4%で1 位に。「肝機能異常」が33.2%で僅差の2 位となった。このどちらも前年から割合が若干減ったのに対し、じわじわと右肩上がりに増加しているのが「肥満」。15年は前年から0.5ポイント増えて30.4%となった。「肥満」はいずれの年代も男性の方が多く、最多は5 0 代男性の38.1%だった。

異常トップの「高コレステロール」は、50歳未満までは男性が多いが、50歳以降は女性が逆転。50代は男性36.7%に対し女性42.5%、60代は男性34.9%に対し女性47.4%となっている。学会では「閉経の影響と思われる」としている。


■受診者が高齢化

報告では、生活習慣病関連6項目の異常が年々増加傾向にあることを指摘。男性は女性より異常頻度が多くみられるが、「肥満、高コレステロール、高中性脂肪、肝機能異常」は50代をピークに減少している。一方女性は、全項目で加齢とともに異常頻度が増加する傾向にあるとしている。

調査を開始した1984年の受診者数は41万人。受診者数の増加については「健康意識の向上が影響しているように思われる」としている。

84年と比べた異常頻度は、高中性脂肪を除き肥満、耐糖能異常、高血圧、コレステロール、肝機能異常の5 項目について、「軒並み2 ~ 3 倍に増加している」ことを指摘。改善されない要因として、①専門学会による判定基準ガイドラインの採用、②人間ドック受診者の高齢化、③社会環境の悪化、④食習慣の欧米化と身体活動量の低下―― を挙げている。

①では基準値が厳格になり、たとえば肥満度の判定はBMIだけでなく「腹囲径」を採用したことで、肥満者が増加していることの要因の一つになっている。②では平均年齢が40代から50代に移行、さらに60歳以上が年々増加する一方、40歳未満が近年減少している。「60歳以上が増加していることは、異常頻度の総計に影響を及ぼすことは当然」であり、異常頻度の増加は「正に受診者の高齢化によるもの」としている。




健康産業新聞第1602号(2016.8.17)より一部抜粋
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