2016年8月3日
【胃腸サポート食品】胃腸トラブルは現代病の代表格に

【抗ピロリや脳腸相関で新たな報告も】


日本人の身体トラブルで常に上位にランキングされているのが「胃腸」に関する悩み。食べ過ぎや飲み過ぎ、睡眠不足、過労、ストレスなど生活習慣の悪化が原因だ。また食生活の欧米化により日本人の胃がん、大腸がんも増加傾向にある。また近年は、胃の表層粘膜にすみついたピロリ菌が胃がんの原因の1つとなっていることがわかり、除菌の必要性が強く論じられるようになった。さらに腸内環境の正常化が健康維持のカギを握ることや、脳腸相関研究の結果から「腸は第二の脳」という認識も深まりつつある。胃腸のトラブルの理想的な対処法として日ごろから胃腸の健康を維持すること。これには胃腸の働きをサポートする食品が大きな役割を担っている。


■夏場の食生活の乱れでトラブル頻発

胃腸は、重要な体内器官として知られている。毎日大量の食物を消化吸収することからトラブルが多いのに加え、ウィルスの影響も受けやすい。さらには生活習慣の悪化や欧米型の食生活の浸透により、胃がんや大腸がんの発生リスクも高まっている。

大幸薬品が15~69歳の男女1,200人を対象に実施したアンケートによると、半数が「夏に下痢になりやすい」と回答した。アルコールの取りすぎによって胃腸にダメージが蓄積されたり、冷たい飲み物によって体が冷えたりすることなどを理由にあげている。また女性に限定していえば7 割近くが「冷房による冷え」を理由と回答。特に20代女性では7割を超えていた。

こうしたことから、夏特有の生活習慣が外・内から体を冷やし、お腹のトラブルの原因となっていることを再認識させられる結果となった。


■抗菌サポート食品が再評価

胃がんの原因の1 つともいわれているピロリ菌に関しては、2013年から保険適用になった医薬品と併用することで殺菌作用を高めると評価されたヨーグルトや、抗菌で定評のある蜂産品が脚光を浴びている。乳酸菌は「LG-21」「R-1」などのヨーグルトブランドが著名。最近では胃酸分泌を抑えるというエビデンスをもった乳酸菌も市場に登場した。ニュージーランド産のはちみつとして知られるマヌカハニーは14年11月にテレビ番組で抗菌性などの機能が紹介されてから認知が広がり、一時小売店の棚から姿を消したことは記憶に新しい。マヌカハニーはスーパーフードブームの流れを汲む食品ではあるが、ニュージーランドにしか存在しないことと、生産量が限られることから急拡大による値崩れなどの問題も少なく、「中長期的な市場形成が期待できる」(コンビタジャパン)と事業者からの評価も高い。

胃腸サポート食品は健常者を対象とした論文なども少なくない。そのため従来のトクホのみならず、機能性表示食品制度にもビフィズス菌や大麦、難消化性デキストリンが関与成分として認められている。新制度では現在までに35品目程度の製品が登録しているが、それ以外の素材もユニークなものが少なくない。

エーザイフード・ケミカルでは、ベニノキ(アナトー)の種子から抽出した天然油『ゲラニルゲラニオール』を展開。胃粘液を増やして胃を守る効果が期待でき、さらにヒートショックプロテイン(HSP)誘導作用により、ストレスから細胞を保護する効果、ピロリ菌の増殖抑制なども確認している。

イワキは健胃・整腸薬の処方をヒントに開発した『ハーブミックスIW-01』を販売。フェンネル、ジンジャー、アカメガシワ、リコライスなど7 種のハーブをブレンドし、抽出・粉末化した素材だ。


■腸内フローラブーム背景に研究開発加速

腸に関してはプレバイオティクス・プロバイオティクス・バイオジェニックス研究の進展。5年には「NHKスペシャル」で腸内フローラが取り上げられて以降、現在はテレビや雑誌、書籍などでも連日のように紹介され一躍ブームとなっている。

腸内環境を正常化することが肌の健康を保つという認識はすでに一般的になっているが、ここ最近の研究では「腸内の善玉菌が少ないとうつ病リスクが高くなる」という研究や、“脳腸相関”の概念からさらに一歩進んだ「腸の健康と認知症の関連性」を指摘する報告も目立ってきた。

林原は昨年11月、イソマルトデキストリン『ファイバリクサ』を発売開始。すでに10件ほどの商品に採用されており、健康志向食品分野への浸透は順調だ。腸内フローラのエサとなることから、腸内改善を目的とした健康飲料や健康食品原料として活用できる。便秘がちな女性に対して行った試験でも摂取前と比べて排便日数、排便量が増え、腸内のビフィズス菌占有率も対照群と比べ有意に増加したことがわかった。

DKSHジャパンは、チコリ由来のイヌリン『オラフティ』を展開。低脂肪製品のボディー感のアップといった物性改善に加え、天然由来、整腸作用、カルシウム吸収促進などの機能面が市場から評価されている。最近では青汁やスムージーといった粉末飲料での採用が拡大。昨年はEFSAからヘルスクレームが認められている(「排便量と回数の増加」)。

丸善製薬は、植物由来の『スマート乳酸菌』を販売。“植物を活かす新規プロバイオティクス素材”として提案を進めている。協和化学工業では酸化マグネシウムに加え、健康食品分野に向け水酸化マグネシウムの販売も進める方針だ。


健康産業新聞第1600号(2016.7.20)より一部抜粋
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