2016年7月22日
国内〝グルテンフリー〞市場形成へ、産官始動

欧米を中心に一大市場を形成する“ グルテンフリー”食品。米国では2019年23億4,000万ドル、年平均成長率19.4%と高成長を予測している。日本ではハリウッドセレブなどがダイエットや体質改善で紹介し、認知が広まった。農水省では先月、グルテンフリーの国内、海外の市場調査に着手することを発表。来年をメドに認証制度の構築を目指す。


“グルテンフリー”は、麺類やパンなどのつなぎとして使われる小麦から生成されるタンパク質の一種“グルテン”を含まない食品を指す。セリアック病などのアレルギー症状やグルテン不耐症の対策として紹介され、欧米を中心に一大市場を形成している。最近では健康、ダイエット、体質改善などを目的に摂取する人が多数を占め、特に米国では、高級オーガニックスーパーのほかウォルマートなどの安価な商品を置くスーパーでも専用のコーナーが設けられるなど、世代・性別・収入を問わず、幅広く普及している。英国の調査会社William Reedの調べによると米国のグルテンフリーの市場規模は2014年で9 億7,300万ドル、2019年には23億4,000万ドルになるとし、年平均成長率19.2%と高い成長率を予測している。欧米でグルテンの代替として使われるのは、トウモロコシ粉、コーンスターチ、米粉、ソバ粉など。最終製品では、チップスやニュートリションバーに加え、醤油や味噌などもグルテンフリー認証を取得するなど、日本企業の参入も活発化している。

国内では、ハリウッドセレブのミランダ・カーやテニスプレイヤーのノバク・ジョコビッチなどが体質改善やダイエットなどを目的にグルテンフリーを取り入れた食事を紹介、書籍がベストセラーになるなど、グルテンフリーの認知が高まった。国内のメーカーでも、米国FDAが定めるグルテン濃度20ppm未満とする基準よりも厳しい10ppm未満という基準を設けるグルテンフリーの認証団体「GFCO」の認証を取得している。また、新横浜ラーメン博物館では、2 店舗でグルテンフリーの麺、スープで作ったラーメンをメニューに加えたほか、ダイエーでも2014年から「ボタニカルショップ」を展開し、その中でグルテンフリー商品を多数取り扱っている。またグルテンフリー関連事業者が参加するグルテンフリーライフ協会では今月、グルテンフリー研究会の第1 回を開催する。同協会は、独自の推奨マークを作り、グルテンフリーの普及を進めている。

グルテンフリーの認知度の高まりから、行政も始動。農水省は先月、国内・海外におけるグルテンフリーの市場調査を開始すると発表した。同省では、米消費拡大の切り札として、グルテンフリーの推進を挙げており、来年をメドに国内グルテンフリー認証制度の構築を目指す方針という。一方でグルテンフリーには、課題もある。大きな障壁となっているのは、食品表示だ。消費者庁が先月発表した「食品表示の適正化に向けた取り組みについて」の中で、グルテンフリーに言及。今月より、食品表示に関する夏期一斉取締りを行う中で、不適正なアレルギー表示を行う事業者の取締りを強化するという。さらに、製造工程におけるコンタミネーションの問題、消費者への正確な情報の伝達も課題となっている。

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