2016年7月14日
2016年上半期 健食受託製造 約7割が増収

本紙編集部は健康食品の受託加工・製造企業200社(有効回答80社)を対象にした調査によると、2016年上半期(1~5月)の経営状態が「良好」と回答したのは46%で前年同期比2ポイントの減少。「どちらともいえない」は47%と半数近くを占めたものの、多くの企業で業績が上向いていた。「新制度の導入による二極化の進展」「インバウンド需要の減退」などを理由に慎重な見方を示す実態が浮き彫りになった。




■5割以上が下記の設備投資を予定、増産気運高まる
アンケートの設問は売上高や増減率、経営状況、市場の景況感、設備投資の現状、品質・安全および製造管理規格の導入状況、人気受注素材、機能性表示食品制度に関する対応状況と評価など。

調査項目となった企業の売上高は30億円未満が79%、30億~50億円未満が8 %、50億円~100億円未満が11%、100億円以上が2 %だった。売上高の増減は、67%が前年を上回ったと回答。業績の伸びに関していえば、前年同時期の調査と比べて2 %改善した。前年割れの企業は16%と前年並みで、ここ数年で受託企業間の格差が進んでいることがわかった。一方、16年下期の経営見通しについては「非常によくなる」と「よくなる」が40%で「どちらともいえない」が57%。「機能性表示食品制度がどの程度売り上げに寄与するか」や「大ブームを巻き起こすような商品が出にくい環境になっている」「爆買いが落ち着いてしまった」など先行きを不安視する声も多く寄せられた。

16年通年の業績予想に関しては、例年並みとなる7 割以上が前年を上回ると回答。2 ケタ以上の伸びを見込んでいる企業は13%だった。

設備投資面では上期中に設備投資をした企業は45%。昨年より1 ポイント減った。内容は製造設備の増強がもっとも多く26社、品質・衛生面の補強が8 社、新工場の建設は7 社が実施したことがわかった(複数回答)。また下期については51%の企業が設備投資を予定しており、内訳は32社が製造設備の増強、新工場建設予定(一部は上期からの継続)も7社あることがわかった(複数回答)。設備では顆粒やゼリー・液剤の充填包装ラインや打錠機、ハードカプセルライン、大型培養タンクなど需要増に対応した内容に加え、設備の高効率化、品質向上のためのリニューアルなど品質管理にかかわるものも少なくなかった。




■インバウンド需要の減退で不透明感強まる
海外展開については「輸出を行っている」との回答は、前回調査時と比べ4 ポイント増の51%、計画中は13%と7 ポイント減った。「外国人訪日観光客の爆買い」に対する設問では「恩恵を受けた」が25%、「受けていない」が25%、「昨年より減っている」が19%、「わらない」が31%となった。「恩恵を受けた」と「昨年より減っている」「変わらない」を合わせると7 割以上がインバウンド関連で受注機会があったことがわかった。

具体例として「ビザの規制緩和により中間層の訪日が増えたが、富裕層でないため次の訪日機会につながりにくいことから大きな伸びは期待できそうにない」「インバウンド需要が冷え込んだ。輸出に転換する方が得策かもしれない」などの意見が寄せられた。




■約半数が新制度導入を歓迎
機能性表示食品制度に関する設問では、「制度に応じた受託を行っている」と回答したのが44%で「対応していない」が28%、「準備中」も28%だった。「準備中」の多くがGMP認定取得に関する取り組みを進めている企業で、「対応していない」では「制度に関連する仕事が来ない」という回答がもっとも多かった。スタートから1 年が過ぎた制度の評価について聞いたところ、45%が「評価している」と回答。「消費者がわかりやすい。使用目的に応じて購入できる」「トクホほどの費用と時間を必要としない」「大手企業も参入しており、一定の評価はしている」と歓迎の声が寄せられた。一方で「評価していない。改善の余地あり」は13%、「どちらともいえない」は42%。「評価していない」と「どちらともいえない」と回答した企業からは、「科学的根拠の自社担保の信憑性に疑問」「消費者のトクホとの混同」「中小企業には恩恵を得られない」などの理由があげられた。





健康産業新聞第1598号(2016.6.15)より一部抜粋
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