2016年6月28日
2016年上半期 化粧品受託製造 8割が増収

「健康産業新聞」編集部が化粧品受託製造企業90社以上(有効回答52社)を対象に実施した取材およびアンケート調査によると、2015年度の売上げは8割の企業が増収となり、4割が2ケタ増の売上げを達成。化粧品メーカーのアウトソーシング化や相次ぐ異業種参入、海外からの引き合い増加などの影響により、売上を伸ばす企業が増えていることが、今回の調査から明らかになった。一方、今年前半の経営状況について「良かった」とみる企業は半数で、残り半数は「どちらともいえない」と回答。昨年インバウンド需要の恩恵などで売り上げを伸ばした企業も多く、その反動を危惧する声が多く聞かれた。各社は安定した売上を確保するため、企画提案力や研究開発力の強化を図り、他社との差別化を図っている。化粧品受託製造業界の最新動向をレポートする。




■半数が経営良好と回答 インバウンド終息傾向に不安も
今年度の売上高について聞いたところ、回答企業の81%が前年を上回ったと回答。さらに40%が2 ケタ増を達成したと回答した。前年割れの企業は8 %だった。今年の経営状況について、回答企業の半分が「良かった」と回答。「悪かった」と回答した企業はわずか5 %で、好況感が伺える結果となった。「どちらともいえない」との回答は46%だった。

「良かった」と回答した企業は好調の要因について、「既存顧客の売上増」、「新製品が順調に伸びた」といった受注拡大に加え、「インバウンド需要に伴う量産品が好調だった」、「輸出向けが伸びた」といった海外からの影響を挙げた。また、大気汚染やブルーライトからの防御といった「新ジャンルの受注が増えた」と回答した企業もあった。

「どちらともいえない」と回答した企業からは、「協力会社の製造が多く、薄利だった」、「売上は良かったが、原料高で利益が厳しい」といった声が挙がった。「悪かった」と回答した企業は、「価格競争の激化による利益率低下」が影響したという。

今年後半の経営見通しについて、「良くなる」との回答は55%で、昨年末に行った調査から14ポイントマイナスとなった。「良くなる」と回答した企業からは、「新製品導入のスピードが加速しており、メーカー単独ですべての製品開発ができない状況のため、O E M の案件が増えている」、「新たなトレンドやキーワードが見え始めている」、「下半期に受注が集中する」といった明るい声が聞かれた。一方、半数近くを占める「どちらともいえない」と回答した企業からは、「インバウンドの引き合いや新ジャンルの引き合いなど、予測できない部分が多い」、「インバウンド需要に若干陰りがみえている」といった特需的な追い風要因を危惧する声が多く聞かれた。




■各社「企画提案力」強化で差別化図る
今年上半期の人気受注素材について調査したところ、「プラセンタ」、「植物発酵エキス(酵素)」といった内外美容素材の人気が高まっていることが分かった。また、「水素」を挙げた企業も多く、下半期の予想では定番美容素材に並ぶ勢いとなり、各社から次なるトレンドを生み出す可能性のある素材として注目を集めていることが明らかになった。受注の多い化粧品の傾向については、昨年に続き「訪日観光客向け」、「海外輸出向け」と回答した企業が多かった。自然派・オーガニック化粧品や無添加化粧品など、安全・安心感の高い化粧品の受注も増えているという。


ここ数年、追い風要因が続き景況感が良くなっている一方、企業間競争は激化している。その中で、各社に「化粧品受託製造において注力している取り組み」について聞いたところ、「企画提案力」を挙げた企業が最も多かった。「海外のOEMメーカーは企画提案力で勝負しており、海外へ進出するためにはプレゼンテーション力の強化をする必要がある」と、本格的な海外進出を見据えた取り組みを強化する動きも出始めている。

新規顧客の開拓・新規受注拡大に向けて注力している取組については、「展示会に出展する」と回答した企業が最も多かった。化粧品関連の展示会のほか、新規顧客獲得のため、海外や異業種の展示会に出展する企業も増えている。また、Webからの集客を獲得するため、「HPの充実」に取り組む企業も多い。このほか、容器メーカー、原料商社、機械メーカーなどの取引先から顧客を紹介してもらうため、「良好な関係構築に注力する」という声もあった。





健康産業新聞第1598号(2016.6.15)より一部抜粋
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