2016年6月27日
越境EC活用で中国市場に商機

インターネットを通じて国内のメーカーが海外の消費者に商品を販売できる「越境EC」に注目が集まっている。特に中国向けの越境ECは年々市場規模が拡大しており、中国最大の企業間電子商取引を行うアリババは先月、国内企業の経営者を対象にしたセミナーを実施。6月24日は都内で化粧品や健康食品のOEMメーカーを対象にセミナーを予定するなど、越境ECの活用を積極的に提案している。

経済産業省によると、中国が日本から越境EC経由で購入している額は2014年に6,000億円に達し、その伸び率は前年比32.9%と急激に拡大を遂げている。さらに2018年までには1 兆3 千億円規模にまで達すると予測されており、海外へ商機を見出そうとする企業が利用の検討を進めている。

越境ECが急拡大した要因には、アリババの存在が大きい。2014年に消費者向けの電子商取引のモール「天猫国際(Tmall)」を開設すると、国内からはチェーンドラッグのキリン堂やケンコーコムらが出店、注目を集めた。現在同様のインターネットショッピングモールは「京東(JD)」や「唯品会VIP」などをはじめ、300近くにものぼっており、市場過熱の勢いは止まらない。越境ECのメリットは、輸入通関、販売許可申請など、通常海外展開で必須となるプロセスを省略できる点。従来は、モールに出店するために現地法人の設立が必要とされたが、越境ECでは不要となる。進出コスト抑えることができ、現地モールのブランド力を使えるので、集客や信頼構築などが容易に行えることも大きなメリットとなっている。

越境ECには2 つのモデルがあり、日本国内の倉庫から中国の個人消費者に国際郵便などで商品を直送する「直送モデル」と、あらかじめ日本から輸出した商品を中国現地にある越境ECサイト管轄の自由貿易区(保税区)の倉庫に一旦保管し、その保税区倉庫から中国の個人消費者に商品を発送する「保税区モデル」のいずれかを選択する。直送モデルを利用する企業向けに、ヤマト運輸や佐川急便、日本通運などの大手運輸企業が越境ECに対応したサービスも展開。「配達日数の短縮化」、「配達エリアの拡大」、「配達料金」など、それぞれの特長を打ち出し競争している。

健康食品業界でも、越境EC利用の機運が高まっている。静岡に所在する受託メーカーでは、「越境ECを利用した中国向け商品の製造依頼が増えている」という。特に、中国では関東10都県で製造された商品の輸入規制があるため、静岡での製造を希望するメーカーが多いという。また、「酵素や納豆キナーゼの人気がいまだ根強い」と話す。国内インバウンド需要が落ち着くとみられるなか、越境ECを利用し新たな市場開拓の波は広がりそうだ。





健康産業新聞第1598号(2016.6.15)より一部抜粋
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