2016年6月15日
「機能性表示」1年、100社・300品突破

昨年4月スタートした機能性表示食品制度が1周年を迎え、初年度の受理件数は107社・304品となった(4月27日公表分まで)。最も早い商品の発売は昨年6月12日で、市場形成は1年に満たないが、売上高30億円クラスのサプリも誕生している。一般加工食品にも“機能性表示”が浸透してきた。周辺産業にも好影響をもたらし、受託製造企業の受注増、受託試験企業への依頼増、SR付き原料を保有するサプライヤーへの引き合いにつながっている。「売れるかどうかは結局プロモーション次第」との声も聞かれるが、少なくとも制度の導入によって市場環境や企業戦略に変化が生じたことは間違いなさそうだ。


■表示は「脂肪対応」断トツ

消費者庁は先月27日、機能性表示食品として3 月31日付で受理した商品の情報を公表。その後1 品が届出撤回され、受理件数は107社・304品となった。
機能性表示を編集部判断で分類したところ、体脂肪などの脂肪対応が85品でダントツ。ブルーベリーやルテインなどの「アイケア」が29品で2 位につけた。
剤型別では、「その他加工食品」が52%で、「サプリメント」の47%を上回る状況。「その他加工食品」は飲料が最も多く、青汁やスムージー、ヨーグルト、米、チョコレート、ラクトアイス、缶詰、マヨネーズなども受理されている。サプリメーカー以外もこの制度に目をつけている実態が浮き彫りになっている。


■特保と併存状況が続く

機能性表示食品の受理企業数は初年度で早くも100社を突破した。四半世紀の歴史を持つ特保の許可取得企業は約200社となっている。
なお、15年の特保許可は80品で、前年の66品より増えており、総数は先月28日公表分までで1,251品となっている。東洋新薬によると、問い合わせの数は特保より機能性表示食品の方が多いが、「今こそ国のお墨付きである特保をやりたいという事業者も少なくない」という、(
連載「『機能性表示食品』受理企業の戦略」より)。一方で複数の上場企業から、機能性表示食品制度のスピード感と柔軟性に魅力を感じているとの声も挙がっている。国の認証を求める企業は特保、商品の迅速な市場投入を求める企業は機能性表示食品といったように、当面は使い分けが続くと予想される。


■原料メーカー、受託企業に好影響

機能性表示食品の受理数は300品を超えたが、包材の切り替え等の理由で、販売が受理から半年後というケースもあり、市場形成の本格化はまだ先。現時点では、1.2兆円市場の数%の市場規模にとどまる。一方で一般食品の機能性表示の取り込みが加速しており(図参照)、健康志向で付加価値を求める一般食品のウェイトがさらに高まると見られている。
こうした中で先発企業では成功事例も出始めている。ファンケルの16年3 月期連結決算は、栄養補助食品事業の売上高は前期比23%増の286億円と大幅な伸び。機能性食品「えんきん」は35億円で今期は55億円を狙う。
キリンビバレッジの「キリンメッツプラス」シリーズは、年間目標100万ケースを突破。同シリーズ「レモンスカッシュ」は、「従来の炭酸飲料と違い、女性炭酸ユーザーの構成比が高いという特徴があり、新たな市場開拓の可能性が期待できる商品」という。

今回の新制度は、周辺産業にも活況をもたらしている。本誌取材に対し、複数受託企業が新制度によって受注が増加したと回答。また、受託試験企業には機能性表示をにらんだ試験依頼が急増している。SR付き原料を保有するサプライヤーの存在感が増すなど、市場環境に変化が生じている。




健康産業新聞1596号(2016.5.18)より一部抜粋
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