2016年4月18日
葉酸摂取の推奨などが追い風に「妊活はサプリで」が浸透

“妊活”のひとつとして、サプリメントを使った妊娠しやすい体作りが一般的に。わが国でも妊婦の摂取が推奨されている葉酸のほか、マカ、大豆イソフラボン、亜鉛、DHAなどの健康食品素材が妊娠を希望する女性サポート素材として台頭している。その一方、最新の小児科学研究では、低出生体重児が将来の生活習慣病を発症するリスクが高いことに着目。母親の栄養状態を改善することで胎児の段階からの糖尿病や脳こうそく、高血圧といった疾患を予防するというアプローチも始まっている。最新の妊活サプリ事情と市場動向に迫った。

晩婚化背景に潜在需要は拡大

妊活とは、将来、自然に妊娠しやすくなるための体作りや生活スタイルを整える活動を指す。妊娠を希望する女性だけではなく、パートナーの男性も対象に含む考え方だ。ここ数年で「妊活」という言葉自体は急速に浸透しているが、その背景には女性の社会進出などを理由とした晩婚化。現在、第1子を出産した女性の5 人に1 人が35歳以上の高齢出産になっている。これらを理由に妊活の意識が女性に定着してきているようだ。

妊活のひとつの手法としてサプリメントの摂取による妊娠しやすい体作りが一般的になりつつある。以前から葉酸や、マカのサプリメントを利用する妊娠希望の女性は多く、最近では大豆イソフラボンやカキ、亜鉛含有素材、DHA、乳酸菌、レスベラトロールなどを配合した製品も流通。また妊娠中や妊娠後もルイボスティーなどのノンカフェイン・ノンカロリーの飲料も安心して飲用できる」と愛用者を増やしている。

妊娠前や妊娠時の母体の栄養補給については、国内外で意識が高まっている。従来の育児粉乳だけでなく、妊婦向けの粉乳がロングセラーとして受け入れられているほか、葉酸をはじめとしたビタミンやミネラル摂取を目的としたサプリメントの販売も分母こそ小さいものの拡大傾向にある。葉酸摂取の必要性については、ここ数年、妊婦や妊娠希望の女性の間で認知が向上。米国では胎児の二分脊椎症のリスク低減のために、産婦人科医による妊婦への投与が義務づけられているが、日本でも厚生労働省が妊婦の葉酸摂取を推奨するなどが追い風になり、葉酸の妊活分野拡大に向けた素地が整いつつある。

母体の栄養補給で出生児の生活習慣病リスクを低減へ

厚生労働省発表のデータによると、2500g 未満で生まれる新生児の比率は、1980年の.18%から2013年には9.58%まで増加。こうした低出生体重児の増加と将来の健康リスクの関連について研究が進んでおり、すでに国内外の研究者が、低出生体重児には将来的な糖尿病や高血圧、脳こうそくといった生活習慣病のリスクが高いことを指摘している。こうした考え方“ D O H a d ”(Development Origins of Health and Disease=成人病胎児期発症起源説)と呼ばれており、各種の研究で胎児期や乳幼児期に母親の栄養状態や生活環境が、生まれた子どもの将来の健康リスクを決定づけることが示唆されている。DOHad関連の調査によると「小さく産んで、大きく育てろ」が出生時にとっては逆に危険性を増してしまうという皮肉な結果に。国内では順天堂大学の山城雄一郎名誉教授らがこの分野の研究を手掛けているが、新たな知見が得られることでサプリメントにより母親の栄養状態を良好に維持し、胎児や乳児の段階で生活習慣病にかかる危険性を未然に防ぐという手法が取り入れられるだろうと期待がかかる。





健康産業新聞1592号(2016.3.16)より一部抜粋
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