2016年2月10日
オーガニックコスメ 「安心・安全」切り口に飛躍の年へ

食品だけでなく、化粧品や日用品にも消費者の厳しい目が向けられている。化学合成原料や防腐剤などを敬遠する人にも注目されているオーガニックコスメは、一般化粧品に後れをとってきた美白や保湿、エイジングケアなどの“機能性”が付加されたこともあり、新規ユーザーの取り込みに成功。近年、スキンケアだけでなく、ヘアケア、ボディケアなどのアイテムが拡充したことも、一般消費者を呼び込むきっかけとなっている。


■新規ユーザー取り込みへ機能性+使用感が市場拡大の鍵


植物性の有機原料を使用し、化学合成原料や防腐剤を使わないことから、肌のトラブルを抱える女性や「安心・安全」を求める消費者を中心に市場を拡大してきたオーガニックコスメ。使用可能な素材が限られていることから、“機能性”や“使用感”などの体感性や使い心地の部分や一般化粧品に後れをとり、熱心なファン中心の市場となっていた。ところが近年の処方開発や製造技術の向上により、美白や保湿、エイジングケアなど高い機能性を持ったオーガニックコスメが続々登場。一般化粧品と遜色ないレベルと評価され、美容雑誌などでも大きく取り上
げられることで、一般ユーザーの「選択肢の一つ」に組み込まれるようになった。

近年の国内メーカー参入も、オーガニックコスメが注目を集める理由の一つ。これまで海外製品が先行してきたが、日本人女性は特に“使用感”を重要視する傾向があるため、日本人好みの使い心地を実現した国産品のシェアが拡大。メリードゥビューティプロダクツ、ケアリングジャパン、マーナーコスメチックスなど、オーガニック認証を取得した受託製造企業への引き合いも増え続けている。また、「MADE IN JAPAN」の高品質なオーガニックコスメは、インバウンド、アウトバウンド市場でも好調だという。


■求められる認証取得


日本では、オーガニックコスメという名のもとに、認証製品と非認証製品が混在。海外と違い、オーガニックコスメの明確な定義がなされていないためだ。国内外のオーガニック認証を取得した製品、一部に認証原料を使ったもの、植物由来原料を使いオーガニックをうたうものなど様々だが、どれもすべて「オーガニックコスメ」として扱われている。近年、食品偽装などの優良誤認問題もあり、百貨店をはじめとする流通関係から認証を証明するものを求められるケースが増えているほか、「安心・安全」だけでなく、「エコ」「サスティナビリティー持続可能な)」など環境に対する考え方への共感、他社との差別化など、認証取得にこだわる企業も少なくないという。

“本物志向”が増えるなか、少しずつではあるが消費者の認知度もアップ。意識の高いユーザーを中心に認証製品を求める流れができつつあり、フランス・エコサートやドイツ・BDIHなど認証団体への企業からの問い合わせが増加中だという。2017年に本格運用開始となる欧州5団体の認証規格基準を共通化した「コスモス・スタンダード」への移行も徐々に進行。国内でも、コスモス基準の原料や製品の展開がみられるようになった。


■広がる販売チャネル


主力のスキンケアに並ぶ人気アイテムとなったのがヘアケアやボディケア。老若男女がユーザーであることはもとより、排水など環境問題の点でも、オーガニックを求める人は少なくない。また「美しく健康であるためには内側から」という考えから、オーガニックフードなどインナーケアも併せて提案するショップも増えている。

オーガニック&ナチュラルコスメに古くから取り組んできた伊勢丹新宿店のビューティアポセカリーや、オーガニックスペシャリスト・吉川千明氏がプロデュースしたタカシマヤのベルナチュレールなど百貨店をはじめ、バラエティショップやドラッグストア、スーパー、コンビニエンスストアなど販路も拡大。敷居が高いと感じられてきたオーガニック製品も、低価格帯製品の誕生もあって、より身近なものとして一般消費者に受け入れられるようになった。


■小ロット、認証原料など各社の提案活発化


安心・安全志向の高まりなどを背景に、2016年を「オーガニックコスメ市場拡大の年」と予測する企業も多く、受託各社では提案を活発化している。

メリードゥビューティプロダクツは、「ホリスティック ライフスタイル」を掲げ、安心・安全はもとより、地球環境への配慮(エシカル)にも重点を置き、商品開発を行っている。スキンケアからヘアケア・ボディケアまで全身のエコサート認証可能処方ができる「BOSS」や、1 アイテム24個からの小ロット対応が可能な「SPLS」など各システムを用意。あらゆる顧客ニーズに対応する。

マーナーコスメチックスでは、このほど有機JAS基準に準拠した自社農場で栽培したヘチマから取り出した水『COSMOSHETIMA WATER』(ヘチマ水)がエコサート/コスモス認証を取得し、配合提案を強化する。ケアリングジャパンでは、今春、エコサート認証取得の「SPF50+」「PA++++」製品を上市予定。「手作りコスメ教室」など消費者へ向けた取り組みも行っている。




健康産業新聞1589号(2016.02.03)より一部抜粋
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