2016年1月19日
イチョウ葉に続け!注目の“健脳”素材

イチョウ葉に続け!機能性表示で“健脳”素材に脚光


認知症800万人時代―。予備軍を含めると65歳以上の4人に1人が
認知症リスクに晒されているといわれる中、国の掲げる「健康寿命の延伸」の実現にも、
その対策は喫緊の課題となっている。脳機能をサポートする健脳商材の市場にとっては、
大きなビジネスチャンスとなる。なかでも健脳サプリメントは、昨年4月にスタートした
機能性表示食品制度を受け、さらなる市場拡大に期待される。


■認知症800万人時代、脳の健康サポート喫緊の課題に


超高齢社会を迎え、中高年層の記憶障害や認知所の増加が問題視されている。
厚生労働省研究班の調査結果によると、2012年時点で65歳以上の高齢者の内、
認知症患者は推計15%、約462万人。認知症になる可能性がある軽度認知障害(MCI)も
約400万人と推計される。「認知症800万人時代」と言われている所以だ。

また、いわゆる「団塊の世代」の全てが75歳以上の後期高齢者になる2025年には、
認知症患者は700万人を超えるという試算もあり、予備軍を含めると膨大な数に。
まさに日本は世界でも有数の「認知症大国」となりつつある。

認知症は高齢者ほど有病率が高くなり、羅漢は介護にも直結することから、
認知症対策は国が掲げる「健康寿命の延伸」の実現にも重要視されている。

厚生労働省では昨年1月、2025年を見据えて認知症の人の意思が尊重され、
住み慣れた地域で自分らしく暮らせる社会の実現を目指し、関係11省庁と共同で、
新たに「認知症施策総合戦略」(新オレンジプラン)を策定。同プランでは、
認知症高齢者にやさしい地域づくりのため、①認知症への理解を深めるための
普及・啓発の推進 ②認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護などの提供、
③若年性認知症施策の強化―など7本の柱に沿って施策を総合的に推進していくことを
発表した。


ただその内容は、あくまで認知症になったことを前提としており、予防の観点からは
不十分と言わざるを得ない。認知症は患者だけの問題ではなく、介護する家族の負担増に
繋がり、介護する家族のQOL低下や睡眠障害、うつ病の発症など、悪循環に陥る危険性も
孕んでいる。睡眠障害やうつもまた、脳に与えるダメージが大きく、ただでさえストレスの
多い現代社会において、約100万人といわれるうつ病患者や、国民全体の2割といわれる
不眠に悩む人々の対策も喫緊の課題といえる。


■健脳サプリメント、機能性表示食品制度が追い風に


こうした中、認知症やうつ、睡眠障害に対する予防を担う分野の健康産業にとっては、
加齢に伴う脳機能の低下を抑制する、脳機能を強化する、抗うつ、睡眠改善など、
脳の健康をサポートする商材やサービスが今後、ますます注目を集めそうだ。
なかでも健脳素材を配合したサプリメントの果たす役割は大きい。これまでの健康食品
市場では、薬機法により脳機能に関する有用性データがあってもパッケージや広告への
掲載が認められず、消費者に伝えられなかった。一方で消費者の健脳商材に対する
ニーズは高く、TV番組でココナッツオイルやアマニ油が認知症予防によいと放映されるや、
即ブームになるほど。健脳サプリメントも対面販売ルートでの売れ行きや近年、
右肩上がりで伸長しているという。

さらに追い風となるのが、昨年4月にスタートした機能性表示食品制度だ。
既にGABA配合製品によるストレスケア、L-テアニン配合製品による快眠など、
脳機能にも通じる分野での受理が始まっている。昨年12月には認知機能分野で初めて、
大塚製薬のイチョウ葉エキスを配合したサプリメントが、“記憶の精度を高める”との
機能性表示が受理され、次いで小林製薬、アサヒフードアンドヘルスケアの製品も
受理された。大本命だったイチョウ葉の認知分野における機能性表示の受理は、
他の関連素材にとっても大きな起爆剤になりそうだ。

今回の原料サプライヤーへの取材では、ホスファチジルセリン(PS)の2大サプライヤー
のリパミン広報センターと日油が共同で、PSのシステマテックレビュー(SR)を実施、
「高齢者の認知力・記憶力」「精神的・肉体的ストレスの軽減」の2種類のヘルスクレーム
に対応とコメント。ユニテックフーズもマイクロカプセル化製法によるオメガ3パウダー
『MEG-3®』で脳機能改善に対するSRを用意しているという。その他、三菱ガス化学では
ピロロキノリンキノンニナトリウム『BioPQQ™』で、不二製油大豆ペプチドで、サン・メディカでは
ヤマブシタケ抽出エキス『アンセミン』で、SBSはサフラン抽出物『アフロン』で、それぞれ
脳機能改善や睡眠の質向上に関する機能性表示食品への対応を準備しているとコメントしている。

最終製品では、補完医療制約が『フェルラ酸&ガーデンアンゼリカ』で届出を済ませたとコメント。
J-オイルミルズでも『豊年大豆レシチン』シリーズでSRによる届出を検討しているという。

機能性表示の受理に伴い、製品パッケージや広告への機能表示が可能になることで、
健脳サプリメントは従来の対面販売ルートに留まらず、店舗販売や通販などセルフ販売ルートへの
販路拡大や消費者認知度の向上にも繋がるなど大きなビジネスチャンスとなる。
機能表示食品制度を活用し、ポスト・イチョウ葉を目指す各社の今後の動向が期待される。


健康産業新聞1588号(2016.01.20)より一部抜粋
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