2015年12月18日
【15年化粧品受託製造】追い風要因重なり、8割強が増収

健康産業新聞編集部が化粧品受託製造企業150社以上(有効回答57社)を対象に実施した取材およびアンケート調査によると、2015年の売り上げは多くの企業で増収となり、全体の4割が2ケタ増を達成。今年1年間の経営状況について「良かった」とみる企業も6割に達し、化粧品受託製造業界にとって“忙しい1年”となった。化粧品ブランドメーカーのアウトソーシング化や異業種企業の新規参入に加え、今年世間を賑わせた“インバウンド需要”への対応の影響が大きい。こうした追い風に乗り、売り上げを伸ばす企業が増えていることが、今回の調査から明らかになった。一方、出荷金額の下落も進んでいることから、各社は独自素材の開発を進めるなど「高付加価値化粧品」の提案も積極化している。化粧品受託製造業界の最新動向をレポートする。


■6割が経営良好と回答 来年も7割が「良くなる」と分析

2015年の売上高について聞いたところ、回答企業の85%が前年を上回ったと回答。さらに39%が2 ケタ増を達成した。前年割れの企業は4 %にとどまった。今年の経営状況について、「良かった」と回答した企業は65%で、前年から24ポイント上昇。「悪かった」と回答した企業はわずか4 %で、好況感が伺える結果となった。「どちらとも言えない」との回答は31%だった。「良かった」と回答した企業は好調の要因として、「異業種を含む新規受注を獲得した」など新規顧客獲得や、「リニューアル品・新製品があった」、「顧客が販促を拡大した」、「ブランドメーカーからのアウトソーシングが増えた」といった既存顧客からの受注拡大を挙げた企業が多かった。また、「訪日外国人向け製品が好調」といったインバウンド対応の影響や、「海外企業からの新規案件が増えた」といった声も多く寄せられた。「ヒット商品・素材があった」との回答も多く、人気受注素材にランク入りした「馬油」、「ココナッツオイル」のほか、「オーガニック素材」や「オリジナル原料」への引き合いの高さが奏功したようだ。

全体の3 割を占めた「どちらとも言えない」と回答した企業からは、「新規案件は増加したが既存は減少した」、「出荷金額の下落が進んでいる」、「対前年は良かったが、前年の数字が厳しかった」といった声が挙がった。一方、「2015年に入ってから受注は増えたが、設備投資及び人員確保にかなりの費用を要した」といった投資の影響や、「新規受注は増えたが初期対応に時間がかかり、直接売り上げに結び付くのはこれから」といった声も多く聞かれた。

2016年の経営見通しについては、7割の企業が「良くなる」と回答。前年に比べて20ポイント上昇したうえ、「悪くなる」との回答は、わずか2 %にとどまった。各社からは、「新規が拡大する」、「異業種からの受注が伸びている」、「インバウンドの影響が続く」、「新製品投入スピードが加速しており、メーカー単独では対処しきれなくなっている」等の声が聞かれた。


■インバウンド需要が奏功し「馬油」、「フェイスマスク」拡大

今年1 年の人気受注素材について調査したところ、定番美容素材のほか、「植物抽出エキス」、「植物発酵エキス(酵素)」といった天然由来素材の人気が高まっていることが分かった。また、「馬油」、「ココナッツ」といったインバウンド向け素材も上位に挙がった。人気受注アイテムでも、訪日観光客の爆買い対象である「フェイスマスク」が上位にランク入りした。「最近受注の多い化粧品の傾向」についても、「訪日観光客向け」との回答が最も多かった。

製造業の景気動向の指標となる設備投資については、7 割が「設備投資した」と回答。受注依頼の好調ぶりを受け、投資を行った企業が多いことが明らかになった。来年も76%が設備投資をする予定という。

化粧品受託業界にとって追い風が吹いている反面、企業間競争も激しくなっている。その中で、各社に「化粧品受託製造において注力している取り組み」について聞いたところ、「開発力」を挙げる企業が最も多かった。こうした企業は、独自原料や機能性原料の開発、ODM・PB製品の強化に取り組み、差別化を図っているようだ。このほか、新規参入が多いことを受けた「企画提案」や、企業の信頼に関わる「品質保証」が上位に挙がった。





健康産業新聞1586号(2015.12.16)より一部抜粋
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