2015年12月2日
【水素】300億円の大台、射程圏内に!

水素商材市場300億円の大台が射程圏内に――本紙調査で2015年度の水素関連商材の市場規模が約274億円となり、前年比3割増と急伸したことが分かった。今期は水素商材のTV番組などメディア露出が増え、消費者認知度が向上。通販・小売店などセルフ販売ルートでの伸長が要因だ。また国内のみならず欧米やアジアなど海外市場での展開も活発化してきた。来期はさらなる市場拡大が確実視される一方、自社の素材や商材に対するエビデンスが求められる環境になり、大手企業の参入も予想される中、企業間で淘汰が進むとの声も聞かれる。ここでは、今期の水素商材の市場総括と来期の展望をレポートする。




■水素商材、前年比3割以上の急成長
今回本紙では、今期(2015年度)の水素商材の市場動向を調査するため、水素商材の取扱メーカー約150社を対象に、訪問取材およびアンケート調査を実施。売上規模調査に回答のあった47社の今期の売上高(見込み含む)を合算した結果、約274億円となり、300億円の大台が射程圏内に入った。昨年の調査では40社・203億円だったことから、この1 年間で市場は3割以上も拡大した。また日本トリムやパナソニック等が電解水素水生成器として展開する「アルカリイオン整水器」を水素商材に加えると、その市場規模は約400億円と、水素商材が急速に成長していることがうかがえる。

今年は年初からTV番組を通じて有名人が水素水の飲用や水素風呂関連商材などを愛用している様子が放映されたこともあり、消費者の水素商材に対する認知度が飛躍的に高まった。これを受け、水素水や水素水生成器、水素風呂関連商材を中心に、インターネット通販や小売店での関連商材の販売が伸長。水素商材がこれまで主力の訪販や宣講販、エステサロンなど対面販売ルートでの説明型商材の域を脱し、セルフ販売ルートでも売れる商材へと変貌。昨年調査との比較で最も異なる点が、この店舗販売での伸長だ。今回、取材およびアンケート調査に回答した企業の販売チャネルを聞いた調査でも、通販ルートでの展開企業が最も多く、DgSや百貨店、バラエティストア、家電店など小売店で展開する企業が増加していることがうかがえた。大手ディスカウントストアのドン・キホーテにアルミパウチ入り水素水をOEM供給しているTEDによると「店頭での売れ行きが前年と比較して数倍に伸長している」とのこと。また水素水生成器や風呂用商材を大手家電メーカーに納入する企業、大手GMSでの採用が決まった企業も。セルフ販売ルートへの拡大が急ピッチで進んでいることがうかがえた。




■各アイテム好調に推移
アイテム別に今期の動向をみると、容器入り水素水が引き続き好調をキープ。前述のTEDに加え、ナチュラリープラスでも『IZUMIO』が前年に引き続き2 ケタ増を達成。昨年3 月に市場参入した健康家族では水素水『仙寿の水』の販売が早くも累計500万本を突破、先月には新工場も落成した。今回調査に回答した水素水メーカーも多くが前年比110~150%を達成した。また電気分解式や発生剤式で、場所を選ばず手軽に水素水を作れるハンディタイプの水素水生成器も好調だった。同分野では、FDR・フレンディアの水素スティック『ドクター・水素水』やフラックスの電解式携帯型水素水生成器『ポケット』が先行、日省エンジニアリングの『MY神透水ボトル』やジームスが今春投入した『ジームスシルキー』などが追随している。他にもペンシル型やグラス型など、様々なアイテムが登場、通販ルートを中心に家電量販店、エステサロンの物販品としても販売数を伸ばしている。

昨年伸長した水素入浴料や風呂用水素発生器など水素浴関連商材は今期も伸長。先月20日放送の『解決!ナイナイアンサー』でも水素入浴料が紹介されるなど、TVでの露出も追い風となり、今冬さらなる伸長に期待される。その他、水素水サーバーでは昨秋、宅配水業界からトーエルが参入。ウォーターサーバーと水素水キットのセットで月額1,572円と低価格で提供を開始し、一般家庭やオフィスなどへの導入が進んでいる。旧来の水道直結型も医療機関や治療院の待合室や各種店舗、オフィスなどに導入が進んでいる。自販機型は、従来のフィットネスクラブや温浴施設に加え、GMSやSMでも設置が増加。ササキでは『リアルドラフト』の設置店舗数が100を超えたという。今後注目されるのが、固体水素を配合したサプリメントや化粧品。本紙が今年5 月に実施した健康食品、化粧品の受託企業への調査でも、今年上半期の人気受注素材に水素がランクインした。健食素材では今年が初登場で10位に。化粧品素材では昨年の初登場9 位から5 位に急浮上した。最後に今春、上市が相次いだ水素発生器。電気分解方式や発生剤方式で生成した水素ガスを直接摂取する装置で、これまでは水素医療やアンチエイジング医療を提供する一部のクリニックなどで補完代替医療として使用されてきた。今期は水素発生器を設置して水素摂取サービスを提供する専門サロンも相次いでオープン。ゼロが7 月、東京銀座にオープンした『ZERO水素LOUNGE GINZA』では、まだ集客宣伝等を行っていない中、口コミ中心に1 日平均10人の来店客数とのこと。今春日本市場に参入したアスクレピオス医学では、既に台湾・中国・シンガポールで10店舗のサロンを運営。先月には東京銀座の日本支社に体験型ショールームを開設した。メーカー各社の話では、クリニックや治療院をはじめ、エステ、ネイルサロンなどへの導入が進んでいるといい、今後は水素摂取サービスを付加価値として提供する施設、専門サロンが増加すると考えられる。




■求められる自社製品のエビデンス
水素商材の市場は年々、拡大の一途を辿っているが、一方で参入企業も増加し企業間での競争が激化、一部で粗悪品の流通も聞かれるなど、市場は玉石混交の状況だ。ただ、水素商材への注目が高まる中、仕入れるバイヤーも購入する消費者も水素に対する知識を持ち、厳しい目で判断するようになってきているようだ。今回の取材では多くの企業から「エビデンスが求められる環境になってきた」との声が聞かれた。水素水分野では、日本トリムが電解水素水の有用性を検証する様々な試験を実施、国際ジャーナルにも論文を発表している。個体水素分野では、ENAGEGATEが『ハイドロカルシウムパウダー(HCP)』を用いたヒト試験で、体内の部位ごとに水素を発生できることを確認。ファーストでも『水素サンゴパウダー』を用いたヒト試験を開始。『マイクロクラスター』を扱うユニライフジャパンでは大阪物療大学保健医学部の三羽信比古教授との共同研究で、美白効果や抗酸化効果、コラーゲン産生促進効果などを確認、学会や論文で発表している。水素の有用性は既に数多く発表されているが、今後市場で求められるのは、「自社製品に対するデータ」ということになりそうだ。




健康産業新聞1584号(2015.11.18)より一部抜粋
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