2015年11月5日
【冷え対策】“温活”認知度アップで、温熱商材市場に追い風

温熱商材が本格シーズンを迎える冬場を前に、今回の取材ではメーカーの多くが「今年は夏場でも温熱商材の売行きが落ちることなく好調を維持している」とコメント。実際、体を温める温熱商材は近年、季節を問わず売れ行きが伸びている。背景には、数年前より体を温める活動「温活」という言葉が登場し、女性誌やメディアなどで頻繁に取り上げられるようになったことで、冷え症状の対策はもとより、体を温めることが健康や美容に様々なメリットをもたらすことへの理解が、一般消費者にも浸透し始めていることが大きい。さらに、温熱による認知症やロコモティブシンドローム、床ずれの予防などに対する新たな有用性データや実例が出てきたことで、保険診療中心の病院に導入が進んでいるメーカーも見られるなど、温熱商材の活躍の場が広がりつつある。昨今の温活ブームを受け、大手企業も市場参入するなど、温熱商材の市場は、ますます活気を帯びている。




■“温活”浸透で、女性中心に実践者が増加
現代人は過剰なストレス、肉食過多など食生活の乱れ、運動不足、喫煙、睡眠不足、また過度なクーラーの使用、年中冷たい物を摂取できる環境―― などを背景に、冷えを抱えている人が多いという。女性に多い冷え性(症)や男女を問わず増えている深部体温が低い“冷え”状態の人を合わせると、国民の約7 割に達すると指摘する専門家もいる。

冷えがもたらす健康への弊害には様々あり、免疫力や基礎代謝量の低下、内臓の働きの低下、自律神経バランスの乱れ、うつ―― などの要因になるという。特に免疫や代謝など人間の生命活動を司る重要な機能が低下することで、冷えを放置することで様々な疾病や健康被害に繋がる恐れがある。一般に健康と病気の間に“未病”という概念を持つ東洋医学で「冷えは万病のもと」と言われるのはこのためだ。また、冷えは肥満やセルライト、むくみ、肌のシミやクスミ、髪のパサつきなどの原因とされ、美容面でも弊害が大きい。“冷えは老化のシグナル”と提唱する専門家もみられる。


こうした中、数年前より日常生活で体を冷やさないようにする、体を温めるといった「温活」と呼ばれる新しいライフスタイルが提案され始めている。女性誌などメディアでも頻繁に温活をテーマとした特集を取り上げ、体を温めることによる健康・美容へのメリットを紹介、女性層を中心に理解が進んでいる。実際、夏場でも体を冷やさないように腹巻きをする、靴下の重ね履きをする、ショウガを筆頭に高麗人参やヒハツなど、血行を促進して体を温める食品を摂取する――など、温活を実践する人も着実に増加しており、関連商材のマーケットにとっては追い風となっている。




■温熱商材、年中売れるアイテムに成長 ロコモ・認知症対策などでの活用進む
冷え対策の体を温める商材の多くは、これまで秋から冬場に売行きが伸び、夏場は売行きが落ちるというのが常だった。しかし、温活の浸透を背景に、ここ数年は夏場でも売行きが落ちない状況が続いている。今回の取材でも温熱関連商材のメーカーの多くが、「夏場でも継続して関連商材が売れるようになってきた」とコメント、温熱商材が季節商材から年中商材へと着実に変化してきていることがうかがえた。

トラストレックスでは、温水ヒーターで作ったお湯の熱で体を温めるマットが好調。副交感神経を優位にさせ、快眠に繋がると評判を呼び、「夏場に売行きが落ちないまま、今期の秋冬商戦に突入した」とし、今期の売上は前年比で大幅増を達成する見込みであるとコメント。入浴剤老舗企業の五洲薬品でもボトル製品や発泡錠製品を中心に、高価格帯製品の販売が好調に推移しているという。また今年は、大手健康機器メーカーのオムロンヘルスケアが「健康で美しくありたい」という女性の思いをサポートするために立ち上げた「オムロン式美人」事業の一環として、温活をキーワードとした情報サイト『オムロン式美人温活部』を6 月に開設。婦人用体温計や足マッサージャーなど関連商材も今後増やしていくという。拡大する温熱市場を受け、大手企業もその市場に注目している。

一方、最近では新たに認知症やロコモティブシンドローム対策、床ずれ予防などに対する温熱の有用性も明らかとなり、ロコモ対策のリハビリのツールとして温熱商材を導入するデイケア施設や介護施設、認知症対策、床ずれ対策として温熱商材を導入する病院なども増加傾向にある。温熱ドーム『スマーティ®』を35年にわたり製造販売するフジカでは、大学や医療機関との共同研究で、同品による温熱で、認知症の予防改善や介護現場でのリハビリ対する有用性データを蓄積。最近は保険診療を行う病院への採用が伸長している。ドクターセラムでは、希土類鉱石を含有した『イオンディスクASTRA』を展開。遠赤外線とマイナスイオン、ホルミシスの相乗効果で血行を促進し、冷えを取ることで、コリや痛みに有効なアイテムとして整骨院、鍼灸院など治療分野への導入が進んでいるという。高齢化社会の中、今後は介護予防やロコモ対策をはじめ高齢者のQOL向上分野での温熱の活用にも注目される。




健康産業新聞1582号(2015.10.21)より一部抜粋
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