2015年8月17日
【薬系店舗上半期動向】ダイエット食品、酵素、青汁が好調持続

■4月より好転、「新制度」下半期の追い風に


薬系店舗ルートにおける1~6月の健食売上高は堅調に推移した。前年の増税前の駆け込み需要の影響から1~3月は前年同月割れとなったが、4月以降は増税後の売上減の反動から増収に転じ、3ヵ月連続で2ケタの伸びを記録。今年下半期には機能性表示食品が順次上市される見通しで、売り場活性化への期待が高まる。ドラッグストアでは青汁、ダイエット食品、酵素、青汁、乳酸菌、ココナッツなどが順調に売り上げを伸ばした。訪日観光客(インバウンド)需要も拡大を続け、サメ肝油、マカ、ナットウキナーゼ、酵素、青汁などの品揃えを強化する動きが目立った。コラーゲンやプラセンタなど美容サプリは前年並みで推移した。昨春解禁された自己採血検査などのセルフチェックサービスを強化する動きは徐々に広がっているが、導入店舗は5,000店に満たない状況だ。一方、調剤薬局業界については、政府が5月10日、患者の服薬状況を一元管理する「かかりつけ薬局」制度を導入する方針を固めたことを受け、“門前”中心の薬局経営からの転換を迫られている。今後、セルフメディケーション推進の観点からも、サプリやOTC医薬品など物販事業の強化が急務となっている。


■ドラッグストア大手14社増収、PB強化、店舗の免税対応が加速


大手ドラッグストア各社の2015年度決算は、マツモトキヨシHD、サンドラッグのトップ2 社を除く14社が増収となったが、化粧品を中心に増税後の長期的な消費低迷や冷夏による季節商材の不振などが響き、7 社が減益となった。一方、ドラッグストアの収益を支える事業として成長しているのが調剤部門で、主要各社とも事業強化を進めている。さらに健康食品・化粧品のPB商品の販売や、インバウンド対策として免税対応店舗数の拡充を進める動きも活発化している。

ドラッグストアにおける健康食品の販売状況を見ると、1 ~ 3 月は前年の増税前の駆け込み需要の影響から前年同月比5~20%減で推移した企業が多かったが、4月は増税後の買い控えの反動もあり、前年同月を20%近く上回る企業が続出。経済産業省の「専門量販店販売統計調査」(速報値)によると、4 月のドラッグストアの「健康食品」販売額は前年同月17.7%増となり、化粧品など「ビューティケア」(同18.3%増)に次ぐ伸びとなった。大手3 社の4 ~ 5 月の総売上高(既存店)を見ると、マツモトキヨシHDは4 月が21.6%増、5 月が12.9%増と急伸。サンドラッグでも4 月が23.3%増、5 月が14.5%と増収に転じた。スギHDは4 月が1 9 . 8 % 増、5 月が12.8%増で推移するなど各社とも2 ケタの伸びを記録した。

日本チェーンドラッグストア協会がまとめた実態調査によると、全国のドラッグストアの14年度総売上高は前年度比1 %増の6 兆679億円(推定値)となった。売上高を分野別でみると、健康食品などを含む「その他」が1兆5,026億円(同1.7%増)と堅調に推移。「化粧品」は1兆3,260億円(同0.1%減)で3 年連続の微減となった。店舗数は前年度から390店舗増の1万7,953店舗となり、大手の積極的な出店が続いている。

薬系卸サイドでは、大木の15年度3 月期の売上高が1,877億円(前年比0.8%増)と苦戦する中、健康食品は265億円(同8.6%増)となり、増収に貢献した。NBメーカーと共同で企画したマーチャンダイジング商品や、異業種の新規取引が増加したことなどが主な要因。健康食品事業については、「今年度も機能性表示食品制度などを追い風に、売上高は順調に伸びる見通し」としている。アルフレッサHDは健康食品の売上高が242億円(同13.8%増)と順調に推移。パルタックにおけるドラッグストア向けの卸売事業の売上高は4,791億円(同1.8%減)。健康食品を含む「健康・衛生関連品」の売上高は1,278億円(1.9%減)となった。


■酵素・青汁・ナットウキナーゼ・鮫肝油などインバウンドで人気に


健康食品の売り場では、ダイエット食品、青汁、酵素、ウコン、乳酸菌などが順調に売り上げを伸ばした。ダイエット食品では、ココナッツがブレーク。ただ原料は品薄状態で、粗悪品の流通を懸念する声も。ココナッツオイルは、「今年7 月以降も順調に売り上げを伸ばす」(薬系卸)との見方もあるが、良質な原料確保や中鎖脂肪酸を機能性関与成分とする新表示への対応などの課題も浮上している。

このほかダイエット食品では、酵素、黒酢・香酢、チアシードなどを配合した商材が人気となった。商品別では、DHCの『フォースコリー』やメタボリックの『酵素×酵母DIET』、ファンケルの『大人のカロリミット』などが好調に推移した。

コラーゲンやプラセンタなど美容サプリの売り上げは堅調だった。コラーゲン商品については、明治の『アミノコラーゲン』、森永製菓の『おいしいコラーゲン』とも前年並みで推移した。またビタミンCなどを配合した『ピュアホワイトW(タブレット)』が美白訴求で人気商材となり、内面美容としての新たな市場形成が期待されている。

健康茶の売り場は、ハトムギ、キャンドルブッシュ、ショウガ紅茶、タンポポ茶、ゴボウ茶、タマネギ茶などが安定した売り上げを確保した。グルコサミンやコンドロイチンなどの関節系商材はOTC医薬品や通販メーカーとの競争が激しくなっており、売り上げは微減となった。ス
ポーツサプリはスポーツクラブやフィットネスクラブなどが順調に売り上げを伸ばす一方、ドラッグストアではバータイプのプロテインなど一部の商材を除き、明治HDの『ヴァーム』、『ザバス』、森永製菓の『ウイダーinゼリー』などアミノ酸系の主要商品は前年割れとなった。

またインバウンド向けでは、コラーゲン、青汁、ナットウキナーゼ、酵素、サメ肝油などが人気商材となった。青汁は昨年以降、台湾や中国市場で需要が高まり、受託加工企業にも輸出向け商材としての引き合いが増えているという。昨春、自己採血の簡易検査が解禁され
たことを受け、セルフチェックサービスを導入する動きも徐々に広がりをみせている。セルフチェックサービスは通販、スポーツクラブ、エステサロン、健保などでの導入も進み、店頭における健康相談機能の強化が急務となっている。このため薬系卸サイドでは、売り場づくりの
一環として、自己採血検査のほか、血圧計、尿糖計、体脂肪組成計、歩数計、体温計、体重計、カロリースケール、妊娠検査薬などセルフチェック機器の品揃え強化の動きを強めている。

経済産業省は3 月13日、「セルフメディケーション推進に向けたドラッグストアのあり方に関する研究会」の報告書をまとめ、消費者が相談しやすい環境の整備や検査等のサービスの充実など10の提言を行った。また報告書ではドラッグストアの経済的役割として、機能性表示食品についても言及。「ドラッグストアとして、専門家の活用や店頭における情報提供機能の強化などを通じたマーケットの確保を図ることが求められる」とした。機能性表示食品が売り場に並ぶのは今夏以降となりそうだ。ファンケル、アサヒアンドフードヘルスケア、大塚製薬、小林製薬、森下仁丹、DHCなど受理されたシリーズサプリを中心に順次販売される見通しで、機能性食品表示やトクホなどに関する販売員の教育や知識向上も不可欠となっている。




健康産業新聞1575号B(2015.7.1)より一部抜粋
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