2015年7月13日
【殺菌(加熱)乳酸菌】大手参入で活気 扱いやすさ武器に採用広がる

“安定した品質”と“加工のしやすさ”から、ニーズが急増している殺菌乳酸菌。消費者にはプロバイオティクスの概念が定着していることから、「乳酸菌=生きた菌」と認識が未だ根強いが、近年の研究では殺菌乳酸菌の機能性に関する論文も数多く発表されており、その機能性とハンドリングの良さからメーカー各社では殺菌乳酸菌の採用を積極化している。昨年秋には森永乳業が殺菌乳酸菌の原料供給をスタートするなど、市場はさらに活気づいている。いま話題の「腸内フローラ改善」という観点からも殺菌乳酸菌が注目を集めており、この勢いはさらに加速するとみられる。




■認知進みメーカーの採用進む 森永乳業参入でさらに脚光
“生きて腸まで届く”のキャッチコピー先行で市場を創ってきた乳酸菌マーケット。プロバイオティクスの概念も浸透し、消費者には「乳酸菌=生きた菌」という認識が未だ根強い。一方、乳酸菌を加熱殺菌処理して加工した殺菌乳酸菌。消費者の認知はまだ低いものの、実際に手にする加工食品に配合されているのは殺菌乳酸菌のケースが多い。

殺菌乳酸菌はその名の通り殺菌処理をすることで、乳酸菌の品質が一定になり原料の安定化が図れるほか、製造面でもコンタミのリスクは生菌乳酸菌に比べ圧倒的に低いというメリットがある。生菌乳酸菌とは異なり、あらゆる製品への応用が可能としてここ数年殺菌乳酸菌へのニーズが急増している。特に大手の食品メーカーが積極的に採用を進めており、サプリメントはもとより、青汁やスムージーなどの健康商材や、パンやお菓子、麺類などの一般加工食品へ配合する付加価値素材としても使用されている。殺菌乳酸菌入り商品を販売する食品メーカーの担当者は、「あらゆる一般食品へ応用が可能な所が魅力」、「商品バリエーションを豊富に展開できる良さがある」と語る。また、生菌乳酸菌と比較し、グラム中の乳酸菌数が圧倒的に多いことも殺菌乳酸菌の特徴。生菌では、平均して1 mg中に約10億個前後の乳酸菌が存在するが、殺菌乳酸菌では、1 mg中に500~数千億個の乳酸菌が存在する。加工に工夫している原料メーカーでは、数兆個含有しているケースも。乳酸菌に期待する作用では、整腸、腸内フローラの改善(腸内環境改善)、免疫賦活がメインとなってくるが、「乳酸菌の含有量は採用の決め手の一つにもなっている」(前述担当者)として、菌数を気にするメーカーも増えている。


関心高まる殺菌乳酸菌だが、なかでも業界の関心を集めているのが昨年10月に本格的に殺菌乳酸菌マーケットに参入した森永乳業。同社が保有する数千株の乳酸菌の中から特に免疫力を高める効果を持つ『シールド乳酸菌® M-1』を上市した。すでにサプリメントのほか、大人向けのグミやキャンディなどに採用されるなど、順調な滑り出しとなっている。これまでプロバイオティクス市場を主戦場としていた同社が、BtoB限定だが殺菌乳酸菌の取り扱いを開始したことで、さらに脚光を浴びることになった。同社担当者は、「お客様のニーズを考えて供給をスタートした。殺菌菌体のため、生菌を利用できない食品や高齢者向けの流動食など、様々な食品への添加を提案していきたい」として、今後の拡販に意欲をみせている。





健康産業新聞1575号(2015.7.1)より一部抜粋
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