2015年6月17日
【プレミアムエッグ】栄養強化たまご続々登場 消費拡大の追い風に

日本の食卓に欠かせない食材の一つと言えば「たまご」。1人当たりのたまごの年間消費量は、メキシコ、マレーシアに次いで世界3位で、日本人はたまご好きの人種だ。そしてたまごは、豊富な栄養成分から「完全栄養食品」といわれ、高齢者に不足気味な動物性たんぱく質を手ごろに補える食材でもある。近年では、メーカー各社が飼料に工夫を凝らし、栄養成分を強化した高付加価値タマゴが「プレミアムエッグ」として人気に。また、先ごろ米国農務省(USDA)が発表した「米国人の食生活指針」ではコレステロールの摂取制限が削除され、さらには、厚生労働省による「日本人の食事摂取基準2015」でもコレステロール摂取量の上限値が撤廃されたことで、たまごの消費拡大が加速する兆候が見えてきた。




■たまごは身近な栄養補給源
たまごは栄養価に優れ、「完全栄養食品」といわれるほど豊富な栄養成分を持つ。特に、人の体内では作り出すことのできない8 種類の必須アミノ酸をバランスよく含むため、人間にとっては身近にある栄養補給源の一つ。また、良質な動物性たんぱく質は、高齢者の低たんぱく予防にもなり、運動機能を維持することで健康寿命延伸にも期待がもてる。卵黄に含まれるリン脂質の脳への働きやカロテノイドの抗酸化能のほか、たまごに含まれる栄養成分よる、満腹感の持続、抗メタボ、抗老化、抗炎症作用などの研究報告も多い。最近では、たまごと糖尿病に関する研究論文も報告されており(The American Journal of Clinical Nutrition)、たまご本来の栄養価が見直されつつある。

近年では、メーカー各社が飼料に工夫を凝らし、栄養を強化した付加価値たまごを開発。その商品群は、DHA・EPA、αリノレン酸、アスタキサンチン、セサミン、CoQ10、ミネラル、ビタミン、葉酸などバラエティに富み、特殊卵は日本だけでも1,000アイテム以上あるといわれている。このように多くの高付加価値たまごが商品化されているが、あるメーカーでは、機能性表示食品制度に対応した商品開発も本格的に進めており、年内の上市を目指す動きもある。




■付加価値たまごの需要増
世帯主が高年齢になるほど、鶏卵の1人あたりの家計年間購入量が多いとする統計もある。シニア層がより安全かつ栄養にこだわり、栄養価の高いたまごを選択している傾向が強いと思われる。今後、超高齢化社会を迎える日本の食卓には、購入のしやすさ、価格の安定、手軽に料理できるものとして存在感が増すはず。さらには、健康意識の高まりから、通常卵から栄養強化卵に切り替えるユーザーも増え、需要拡大が予想される。

鶏卵大手のイセ食品では、一昨年にリニューアルした『森のたまご匠オメガ3』やEPA・DHA、CoQ10、αリノレン酸、アラキドン酸をそれぞれ強化した『たまごプラス』シリーズは売り上げを好調に伸ばしている。葉酸を強化したJA全農たまごの『しんたまご』や、ファーマフーズの『葉酸たまご』などは、(一社)葉酸と母子の健康を考える会による葉酸摂取の普及・啓蒙活動もあり、特に女性層からの人気が高まっている。中部飼料のセサミンとビタミンEを強化した『ごまたまご』は、その抗酸化能から健康志向の強い消費者から支持を集める。全国地養卵協会のブランド卵『地養卵』は、「甘味が強く、コクがあり、生臭さが少ない」として幅広い層に好評だ。




■コレステロールとたまごのイメージ改善
高い栄養価から、食卓での存在感が増しつつある“たまご”だが、米国や日本において最新のコレステロール摂取基準が設けられたことで、さらなる消費拡大が見込める気配がみえてきた。これまでは、たまごはコレステロール値を上げる悪役のようなイメージが強かったが、近年の研究によって、食事で摂取したコレステロールは、体内で生産されるコレステロール値を調整する働きがあることがわかっている。また、コレステロールが人間の体を構成する細胞膜のもとになったり、胆汁酸に変化し消化吸収を助けるなど、体にとって必要不可欠な栄養素でもあるといい、たまごによるコレステロール摂取が見直されてきた。

今年2 月には、米国農務省(USDA)が一般国民向けに発表した「米国人の食生活指針」で、食事由来のコレステロールと血中コレステロールの間に明らかな関連性を示すエビデンスがないことから、これまで推奨していたコレステロールの摂取制限を削除。また日本では、4 月に厚生労働省から発表された「日本人の食事摂取基準2015」でもUSDAと同様の見解から、健常者に限りコレステロール摂取量の上限値が撤廃されている。栄養価の高い食材という認識に加え、コレステロールに対するイメージが払拭されたことは、たまごの消費拡大への追い風になることは間違いない。





健康産業新聞1573号(2015.6.3)より一部抜粋
健康産業新聞の定期購読資料のご請求(無料)はこちら

出展資料請求はこちら
ご存知でしたか?助成金を活用した展示会出展について
出展社専用ページへ
同時開催展
Food Produce Japan
ページトップへ戻る