2015年2月20日
肝油ドロップ・馬油、訪日中国人客の購買増で品薄に

日本政府観光局がこのほど発表した昨年12月の訪日中国人客数は前年同期比倍増の19万人となり、通年でも240万人と過去最高を記録した。これまでの最高は2012年の142万人で、それよりも100万人近くを上回った。12月は上海発のクルーズ船計11便が、福岡、長崎などに寄港し、約1万5,000人の訪日につがった。これに伴い、免税店やドラッグストアでは年末から先月にかけて、肝油や馬油製品を買い求める中国人客が急増。品切れの店舗も続出し、販売メーカーなどでは対応に追われている。




河合製薬が販売する「カワイ肝油ドロップシリーズ」は、訪日中国人客の購買が急伸し、全国の薬局・薬店で品薄状態に。昨年12月、商品の供給量を増やすための施策として、当面の間、『カワイ肝油ドロップS』(100粒)については生産を休止し、『カワイ肝油ドロップS』(300粒)の生産に一本化することにした。同社では1979年より中国市場向けに肝油の輸出を開始。95年のテレビCMを契機に、子供がビタミンを手軽に補える商品として中国全土への普及が進み、現在でも高い人気を誇る。
大衆薬卸大手の大木では、「当社における現時点でのカワイ肝油ドロップシリーズの供給量は70~80%の充足率」とコメント。また同社では、自社製品として『パパーゼリー5』、『パパービタミンゼリーADプラス』を薬系ルートで販売しており、製造は完全2 直体制に移行。「それでも150%ぐらいの増産で、需要に追い付いていない」と悲鳴を上げる。

また免税土産店やドラッグストアでは、馬油配合のクリームをまとめ買いする訪日中国人客が急増し、品切れとなる店舗も。「ソンバーユ」ブランドを展開する馬油最大手の薬師堂では、インバウンド需要に加え、海外からの直接購入も増えた。馬油の受託メーカーサイドでも、インバウンド向けの商品開発に関する引き合いが急増している。日本食品では「国内企業を中心に、過去に例がないくらい引き合いは多い」と話す。肌美和でも「ここ1ヵ月間、中国絡みの引き合いや問い合わせは非常に多い」としている。中には2 ~ 3 週間の短納期での注文も寄せられているが、同社では「最低1ヵ月は必要」とし、原則断っているという。ホウリンや一光化学なども対応に追われており、「人手が足りない」といった状態だ。5 年前には、中国人の複数のバイヤー関係者らがアタッシュケースに多額の現金を詰め込み、九州の主要な馬油メーカーを回り歩いたという経緯もあり、中国市場において日本製馬油は「確実に売れる商材」となっていた。ただ各社とも、このままインバウンド需要が増え続けると、「国産原料の確保が難しくなり、供給に制限をかける必要が出てくる」という悩みも。馬油は馬肉の副産物だが、馬肉の国内消費量が20年前に比べ、8 割近くまで落ち込んでいるのが現状だ。カナダ産を中心に輸入原料も視野に入るが、「コストメリットはほとんどない」(大手馬油OEMメーカー)との指摘も。肝油、馬油など訪日中国人客から人気を集めている商材で共通しているのは、中国市場でも人気商材となっている点だ。現在、酵素食品やナットウキナーゼ、青汁などもインバウンド需要の高まりで売り上げを伸ばしている。





健康産業新聞1563号(2015.2.4)より一部抜粋
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