2014年11月26日
【抗糖化】健康寿命延伸のカギをにぎる糖化対策

肌の糖化が見た目の老化につながるとして、美容マーケットを中心に話題になった糖化だが、現在ではあらゆる老化疾患の要因や生活習慣病リスクの拡大にもつながることがわかり、健康寿命の延伸という点からも重要なテーマになっている。
テレビや雑誌などでも抗糖化をテーマにした情報番組や特集が多くみられ、糖化対策の重要性も徐々に認知されている。身近な例では、食事の際野菜を最初に食べる“ベジタブルファースト”の考え。野菜を最初に食べることで、食後血糖値の急上昇を抑制し、肥満や糖化リスクを低減できるとして実践する人も増えている。食事方法の見直しをきっかけに糖化対策食品へ関心を持つ消費者も出てきており、マーケットは着実に拡大していくと予想される。また、来年度よりスタートする食品の機能性表示制度への期待も大きく、新たな製品開発の機運も高まっている。




■糖化対策の認知進む 超高齢社会の重要テーマ
「糖化によって肌老化が進行する」という新たな美容概念の登場により、美容意識の高い女性を中心に認知が広まった抗糖化。化粧品メーカーのポーラが発売した抗糖化化粧品の代表作『B.A』シリーズの爆発的ヒットを手がかりに、抗糖化をテーマにした化粧品やサプリメントなどの美容商品の開発が進んでいる。

このような背景から、健康食品業界では抗糖化訴求の機能性素材がここ数年次々と登場し、抗糖化に関するエビデンスについても着実に蓄積されてきている。機能性研究が進んだことで、美容だけではない抗糖化の重要性についても認識され始めている。実際、本紙が毎年実施している受託製造企業へのアンケート調査( 6 月実施)では、美容対策のみならず糖尿病などの生活習慣病対策や、糖尿病合併症の認知症など老化疾患をテーマにした商品への応用も目立った。

糖化によって生成されるAGEsは、皮膚中に蓄積すれば、肌の黄ぐすみや弾力低下によるたるみ、しわ、しみをはじめとした皮膚老化を引き起こすが、AGEsの蓄積は皮膚中に限った話ではなく、体内のタンパク質が存在する箇所には糖化が起きるため、体全体で糖化反応が起きているといえる。血中や骨中、毛髪中や脳などにも影響を及ぼし、それぞれAGEsが蓄積することによって、動脈硬化や糖尿病性血管障害、骨粗鬆症を促進するほか、網膜症・腎症などの糖尿病合併症リスクの増加にもつながる。“健康寿命の延伸”が国をあげての命題となっているなか、糖化対策はその一翼を担う重要なテーマでもある。




■糖化ストレスには内因性と外因性が存在 あらゆる角度から対策が必要
糖化ストレスの要因については、「内因性によるもの」と「外因性によるもの」に大別できる。内因性は、食後血糖の急激な上昇などにより、糖化ストレスが増長し、体内の糖化反応によってAGEsが生成されることを指し、外因性は、摂取する食事性AGEsそのものを指す。

内因性の対策として最近浸透しているのが食事の食べ方を工夫したベジタブルファースト。食事の際に野菜から食べる事で食後血糖の急激な上昇を抑制するというもの。食後高血糖状態になると、インスリンの分泌により血中の糖や脂肪を体脂肪として蓄積しやすくなることに加え、余剰の糖がタンパク質と結合することで糖化を引き起こしやすくすることから糖化対策として重要視されている。食後血糖の急激な上昇を防ぐには、間食を減らすなども有効。
糖化ストレス対策について、同志社大学大学院生命医科学研究科糖化ストレス研究センター准教授の八木雅之氏は、「糖化ストレス対策の基本は普段の生活習慣や食習慣で抗糖化を意識することが重要」と指摘する。意識すべき生活習慣として、インスリン抵抗性を増加させないための骨格筋肉量の維持、適度な運動、適正な食習慣が重要とし、「①糖の摂取・吸収を抑制する、②糖化反応を抑制する、③生成したAGEsを分解する、④AGEsの代謝を高める、⑤AGEsの受容体を不活化する&摂取する食品中AGEsの吸収を抑制する」といった対策が必要だという。現在、抗糖化食品原料については、単にAGEsを阻害するだけでなく、あらゆる切り口からアプローチする素材も登場しており、目的に応じた抗糖化食品の開発が可能になってきている。





健康産業新聞1552号(2014.11.5)より一部抜粋
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