2014年9月24日
注目の機能性植物油 行政施策を追い風に、「植物油」市場に拡大の兆し

アマニ油、えごま油、米油、アルガンオイルなど、バックデータを備えた「植物油」の市場が活発化している。機能性を有する“食べる油”として、ユーザーを獲得しており、急ピッチで流通量を拡大、一般食品形態からサプリメントまで、裾野を広げている。サプライヤー各社では、新たな用途開拓に注力する一方で、独自エビデンスを武器に、機能性表示制度に向けた取り組みを加速している。本特集では、「n-3系脂肪酸の補給源」として認知拡大が進むアマニ油、えごま油のほか、エイジングケア効果が期待される米胚芽油(γ-オリザノール含有)、コスメおよび食品分野で需要高まるアルガンオイルなど、注目の機能性植物油を紹介する。




■行政施策が追い風に 「n-3系脂肪酸」、流通量拡大へ
植物油に含まれる「多価不飽和脂肪酸」は、n - 3 系脂肪酸、n - 6 系脂肪酸、n - 9 系脂肪酸(オレイン酸)に分類される。α-リノレン酸・DHA・EPAに代表されるn - 3系脂肪酸と、リノール酸に代表されるn - 6系脂肪酸は、「必須脂肪酸」と呼ばれ、体内で生成することが不可能なため、食品から摂取する必要がある。

アマニ油やえごま油など、n - 3 系脂肪酸を豊富に含む植物油の市場形成が本格化した背景には、2005年の厚労省発表がある。一般的なサラダ油などに多く含まれるn - 6 系脂肪酸に対して、n - 3 系脂肪酸が欠乏傾向にあることが指摘され、「日本人の食事摂取基準」に摂取目標が設定された。その後、消費者庁が行った「食品の機能性モデル事業」で、「心血管疾患リスク低減」「血中中性脂肪低下作用」「関節リウマチ症状緩和」に対して、n - 3 系脂肪酸は、“機能性について明確で十分な根拠がある”というA評価を受けたことも追い風となり、市場拡大に拍車が掛かった。同モデル事業は、DHA・EPAを中心に行われた研究ではあるが、植物性n - 3 系脂肪酸であることがアドバンテージとなり、アマニ油、えごま油の需要拡大に繋がったようだ。




■アマニ、えごまが市場を牽引
アマニの国内流通量は、ここ3 年で3 倍に膨れ上がっており、1,000トン(種子換算)を超える見通しだ。「欧米を中心とした“アマニブーム”が飛び火」「n - 3 系脂肪酸(α-リノレン酸)補給素材としての認知拡大」「日本製粉をはじめ大手各社の参入」がリンクし、市場形成が本格化。油からドレッシング、シーズニングオイル、サプリメントなど多面的に市場開拓が進む一方で、食肉、家畜分野へと急速に裾野を拡大している。

米国では、500種を優に超える配合商品が上市され、50万トン(原料換算)超の消費量を誇るアマニ。フランスでは、飼料会社と畜産農家、流通業者の協力体制の下、「オメガ3 」の統一ラベルでアマニを餌として生産された卵・ミルク・各種の肉類を販売する「BBC運動」が展開されるなど、世界的なブームの兆しがある。日本におけるアマニ市場のフロントランナーである日本製粉は、原料・OEM供給から自社ブランド商品「ニップンアマニシリーズ」の販売までを手掛ける。さらなるエビデンス拡充を図り、「機能性表示に向けた取り組みを進めていく方針」を打ち出している。
えごま油(シソ科の一種)は、n -3 系脂肪酸が豊富に含まれる植物油として、主婦層からの支持を受けてきた植物油。昨夏のTV放映(長生き食材ランキング2013~体に良いヘルシー油ランキング~)をきっかけに一気にブレイクした。国産えごまの産地である岐阜県に本社を置くアルプス薬品工業では、県と共同で飛騨産えごまに特異的に含まれるポリフェノール「ルテオリン」に着目。「ルテオリン」を高含有する新品種『飛系アルプス1 号』を品種登録している。同社の抽出技術を活用した「脱脂えごま抽出物」の開発に成功、地域活性化に繋げていく方針だ。





健康産業新聞1543号(2014.8.27)より一部抜粋
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